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INTERVIEW

Crossfaith

2015.09.02UPDATE

2015年08月号掲載

Crossfaith

Member:Kenta Koie (Vo) Terufumi Tamano(Prog/Vision) Hiroki Ikegawa (Ba) Tatsuya Amano (Dr)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-なんか俺の感想会になっちゃったけど(笑)。

Teru:いやいや、それが聞きたいじゃないですか。

-(笑) で、話を戻すけど、バリエーション豊かな点は意識的に目指したのかな?

Teru:結果的にはDavidとうまくいかなかったんですが、ただ彼と一緒にやることで展開だったりとか、コード感だったりとか、キー・チェンジだったりとか、すごく音楽的な部分で熱心に教えてくれたんで、そういう部分では勉強になりましたね。今回Ken(Koie)も歌メロを歌ったりと新たなチャレンジをしてるし、そういう部分が自然とその楽曲の幅広さに繋がってるんじゃないかなと思っています。あとはDavidとの仕事を終えてみて、"Crossfaithってなんだろう"って自分の中ですごく考えたんですね。昔のアルバム聴いたり、今までのツアーだったり、今まで生きてきた経験を全部思い出して、そのうえでどういったものが作りたいのか考えたときに、やっぱり根本的に"ドラマティック"な音楽性に惹かれるんですよね。で、そういうものを大事にしたアルバムにしたいなって考えました。さっきKenも言ったように、曲単位じゃなくて、大まかなアルバム全体のイメージをドラマティックになるようにしました。それが結果的にバラエティのあるアルバムに繋がったんだろうなと思います。

-なるほど。プロローグの「System X」に続くオープニング・トラックの「Xeno」ですが、この曲はCrossfaithのドラマティックな世界をある意味凝縮した曲なのかなと。Nu-METAL調からブレイクを挟んでポスト・ハードコア調に変化していく楽曲構成が秀逸だよね。

Teru:そうですね。その通りだと思う。叙情的な。

-うん。叙情的な感じで構成もすごく面白いなと。他のバンドでは聴いたことないなと。

Teru:この曲はLAに移ってから1番最後にできた曲なんですよ。アルバムのコンセプトである"ドラマティック"を楽曲単体で感じられる......例えば「Leviathan」や「Stars Faded In Slow Motion」のような楽曲があんまり作れてなくて。そういった状況のなかでKazukiといろいろ話し合って作ったら、一晩でできたんですよ。

-え! 一晩で!?

Teru:双方がストックしていたリフとかもあったんで、それを元にアイデアを出し合ってできた曲なんです。Joshも驚いてましたよ。"お前らこれ一晩で作ったのか!?"って。

-複雑な構成の曲だから時間かかってそうだけど。

Teru:Joshは"こんなにミックスに時間がかかった曲は今までなかったよ"って言っていました。3曲分くらい時間がかかったらしいです。

-かかりそうな楽曲だよね。

Teru:「Xeno」のレコーディングが終わって、3日間UKで行われた"Slam Dunk Festival"に出演して、終わってもう1度LAに戻って、Joshのところに遊びに行ったら「Xeno」が完成したっていうから、みんなで彼のスタジオに聴きに行ったんですけど、聴いた瞬間、本当に泣いて喜んで。なんとも言えない感動がありましたね。

-完成したとき、まずはこの曲を真っ先にみんなに聴かせたいということで第1弾のリリック・ビデオとして世に出したのかな。

Koie:そうですね。「Xeno」ってアルバムの1番核になってる曲だと思うので、この曲を最初に出すのはCrossfaithのメンバーはもちろん、チーム全体で"絶対コレでしょ!"ってまとまりましたね。『MADNESS』聴いて"アレ?"ってなった人は少なからずいたと思うんですけど、"やっぱりCrossfaithやってくれたな"っていうところも見せたかったんで。「Xeno」を最初のリリック・ビデオで公開するのは必然って感じでした。

-もちろんCrossfaithにアグレッシヴな部分を求めている人もたくさんいるだろうから、そういう求めにも応えつつ、Koie君のヴォーカルの成長など『MADNESS』以降のCrossfaithってところもしっかり表現できてるなと。

Koie:はい、その通りだと、ありがとうございます。

-アルバム後半の「Tears Fall」と、「Calm The Storm」。もう完全なバラードだよね。今作の中でも最も大きなチャレンジかな思う。クリーン・ヴォーカルを今までの作品でも少しずつ増やしているなと感じてたけど、今までのクリーンはハードコア・ヴォーカルが表現するクリーン・ヴォーカルから逸脱できてなかったというか。ただし今作、特にこの2曲に関してはNICKELBACKやLINKIN PARKなどのモダン・ロック・バンドのヴォーカルと比較できるレベルのものかなと。バラードへのチャレンジはどういう流れで決まったのかな?

Koie:以前からバラードを入れようって話はありました。ただそれが世に出せるレベルのものなのかという判断はもちろんあるので、バラードを入れるからにはヴォーカリストとしてステップアップしないといけないと。俺はスクリーマーとしてもシンガーとしても最強になりたかったので、スキルを増やせばさらに表現の幅も広がるので、バラードを入れるのは必然的でしたね。

-なるほど。シンガーとしてのレベルアップが、「Xeno」や「Ghost In The Mirror」などのヘヴィな楽曲においても、今まで以上に存在感のあるクリーン・パートが打ち出せたのかもしれないね。

Koie:そうですね。