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INTERVIEW

WING WORKS

2015.08.07UPDATE

2015年08月号掲載

WING WORKS

Member:RYO:SUKE

Interviewer:荒金 良介

-このWING WORKS自体は、少女-ロリヰタ-23区を2012年に無期限活動休止して、その同年に動き始めたんですよね?

活動休止した翌日に始動発表しました。

-翌日ですか!?

止まりたくなかったんです。ファンのための受け皿になれたらと思ったし、自分もキャリアを止めずに活動を続けたくて。やりたいことがはっきりしていたので早く動き出したかった。それなら1番いいタイミングは、バンドの活動が止まってすぐの方がわかりやすいなと。僕はこの先もやる気ですよ、というのをファンにも世間に対しても意思表示しやすいから。

-やはり片時も音楽から離れたくなかった?

離れたくないですね。止まったら、ダメになってしまうから。止まるのが怖かった、という気持ちもあります。

-怖かった?

時代の流れの中でバンドが止まったから。流されずに食らいついていかなきゃと当時は思ってました。僕、音楽シーンは世の中全体の縮図だと思ってるんですよ。

-ほお。

こういう世界情勢があり、その中に日本の情勢があり、その中にエンタメがあり、その中に音楽業界がある。どんどんミクロになるだけで、特に構図は変わらない。YouTubeや配信が出てきて......自分がもともといたヴィジュアル系というマーケットが賑やかだった時代があり、それからマーケットが下り坂になったり、そこからさらに盛り返すところも経験しましたからね。その中で自分も多少なりとも世に出ることができたけど、ある一定のところから壁にもぶつかって。その浮き沈みを経験する中で、自分の意志ではコントロールできない部分で、何か大きな力が働いているんだなと。それをたぐり寄せたり、ひっくり返すようなアプローチをしないと、残っていけない。それはバンドが止まったときにすごく考えました。

-その中でRYO:SUKEさんが得た教訓は?

どんなお客さんが自分を支持してくれるのか、それをちゃんと捉えなきゃいけない。昔はバーン!と宣伝するだけで、いろんなところからお客さんが集まって、それがエンターテイメントの勝ちパターンになってましたけど。音楽が安価で手に入るようになり、アーティストとの距離がSNSで近くなったり、テクノロジーの発達でアーティスト数が増えたり、今はお客さんが何を選んでいいのか、昔よりわからなくなってると思うんですよ。自分の何に対して、お客さんが魅力を感じてくれるのか。そこをきっちりとらえたアーティストが勝ち残っていくことを学びました。ぼんやりやってるだけじゃダメだなと。

-なるほど。参考にしたアーティストはいますか?

僕はもともと洋楽のメタルやミクスチャーも好きで、洋楽だとLIMP BIZKIT、KORN、PLEYMO、MUDVAYNE、SEPULTURAとか、邦楽だとGARI、マキシマム ザ ホルモン、YKZ、BACK DROP BOMB、UZUMAKIとかも積極的に聴いてたんですよ。

-90年代中盤から後半にでてきたミクスチャー・バンドですね。

いわゆる"ラウド系"というカテゴリーのアーティストだとCrossfaithが1番好きで、あの人たちも海外でやるんだよって、意志を明らかにしてるじゃないですか。

-では、WING WORKSはRYO:SUKEさんの理想とするアーティスト像を具現化したもの?

そうですね。僕も自分に何ができるだろうと思い、探りながらやってきたんですよ。何かに絞り込むことは、ある意味これは嫌いとはっきり言われることでもあると思うんですよ。そこに立ち向かう勇気を持つまで、今の形になってからかなり時間がかかりました。。

-それはなぜですか?

僕はこのWING WORKSから歌い始めたので、自分がどういう歌い手であるかがまだ定まってなくて。その中で自分は"命を燃やすこと"というメッセージに主軸を置くようになりました。たくさんヴォーカリストはいるけど、自分は誰よりも熱く全力で音楽を届けていく様を見せることが役目かなと。じゃあ、それをどういう形で世の中に伝えようとなったときに、自分ではハイブリッド・ミュージックと呼んでるけど、EDM、ジャパニーズ・メロディ、メタルコア、この3つの柱をどう曲に封じ込めようかなと。そう思ったときに自分が好きな近未来的な世界観、ジャパニーズ・カルチャー、SFに出てくる"アンドロイド"というテーマが浮かんで、今年それが固まりました。