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INTERVIEW

MUCC

2015.06.11UPDATE

2015年06月号掲載

MUCC

Member:逹瑯 (Vo) ミヤ (Gt)

Interviewer:MAY-E

-逹瑯さんはどうでしたか?

逹瑯:わかりやすかったですね。"歌詞をダサい感じにして"とかそういうやりとりはなかったんですけど、"この曲に合わせるとこういうワードなんだろうなぁ"って感じとりながら書いた曲もあります。

-なるほど。そしてTrack.1「睡蓮」ですが、いろんな要素が詰まってますよね。EDM的なアプローチも近年のムックの作品にあったように顕著なものでなく、エレクトリックな要素を際立たせながらも、それが完全にムックの音楽として昇華されているな、という印象を受けました。『カルマ』(2010年10月リリース)以降、変化と進化をしてきたMUCCの、最終形態がこの「睡蓮」という感じがしています。

ミヤ:そういう感じはしていますね。「睡蓮」は、いわば全部入りなんですよ。90年代風のものも今風のものも全部入っていて、組曲になっている。

-続く「D・f・D (Dreamer from Darkness)」(Track.2)も、ニューメタルのアプローチがありながらメタルコアに展開するっていう。90年代と今っぽさが掛け合わされていますよね。

ミヤ:そう。"展開毎に年代が変わっていく"みたいな。こういうことがやりたかったんですよね。楽しんでやってました。

-逹瑯さんのシャウトもますますパワフルで。歌詞は日本語なんだけど、もはや外タレみたいですし。逹瑯さんは尊敬しているシャウターはいますか?

逹瑯:うーん......ずっと叩き上げでやってきた意地と根性を感じるという意味では、D'ERLANGERのkyoさん。今のシーンで流行ってるシャウトとは違うんですけど、あの人のシャウトってあの人にしか出せないんですよ。"俺はこれだ!"っていう信念を感じる。あと、DIR EN GREYの京さんもいろいろなシャウトを器用にやっているなぁと思いますね。taama(ROACH)のシャウトも好きですよ。

ミヤ:あ、俺も好きです。

逹瑯:結局、シャウトといっても1曲の中の歌唱法のひとつだと思うから、シャウトだけに特化するのもあまり好きではなくて。曲の中にリンクしているシャウトとか、求められている歌い方をしている人が好きですね。

-なるほど。例えばミヤさんから逹瑯さんへ、シャウトに関して具体的なリクエストをするようなこともあるんでしょうか?

ミヤ:この曲にはこのシャウトはヘヴィ過ぎるから、もうちょっとライトにしてとか、そういうジャッジは俺がしていますね。俺は、声が楽器になりすぎるのが嫌なんですよ。楽器化してしまうと、ただのデスコアになってしまうし。そこにはこだわりがあるかも。俺の中の理想のシャウトって、昔のKORNのJonathan Davisなんです。喉に負担がありそうなシャウトの方が、俺は好き。ヴォーカリストは辛いかもしれないけど。

-うんうん。Track.4「HATER」のシャウトもかっこいいですよね。サウンドにも、無条件で暴れられるヘヴィさがあって。タイトルはRが反転しているうえ、バッテンで潰されていますけど......。

ミヤ:Rが"Я"になっているのは、KORNからきていたりします。この曲、実は昔大好きだったバンドに敬意を込めて作ったリスペクト・ソングなんです。90年代に活躍していたバンドの。音ネタとかサウンド感でわかるかもしれない。

-いずれも90年代の要素が何かしら入っているわけですね。

ミヤ:そうですね、色んな90年代が詰まっている。「B.L.U.E -Tell me KAFKA-」(Track.3)は、90年代のヴィジュアル系っぽいフレーズがあったり。「レインボー」(Track.5)は90年代初頭の歌謡曲のイメージ。ドラムンベースのサウンド感とロックを合わせたアプローチですね。

-なるほど。続くTrack.6「Rendez-Vous」はシンセを取り入れたキャッチーな曲ですね。8bitの音色も聴こえてきます。

ミヤ:そうですね、ここまで8bitを前面に押し出したことは今までなかったかも。そもそも、この"Rendez-Vous"(読み:ランデブー)ってタイトル、ダサくないですか?