MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

KEMURI

2015.06.10UPDATE

2015年06月号掲載

KEMURI

Member:伊藤ふみお(Vo) 津田紀昭(Ba) 平谷庄至(Dr) コバヤシケン(Sax) 田中'T'幸彦(Gt)

Interviewer:吉羽 さおり

-今のノリをどう出すかっていうところを丁寧に?

伊藤:そう、しっかり歌わなくちゃって思ったかな。長いツアーを経て、毎日のようにやっていた曲を録ったので、そこまでの構えた感じはないけど。しっかりやらなくちゃなって。あとは、ベースとかギターを変えてみたりもして。

田中:次に出る新作とこのベストとではギターを変えてますね。アンプも、メインにしてるものは同じですけど、組み合わせを変えたりして違う音にはしていますね。カラーを変えてみよう、みたいなことだったんですけど。

-ベースもそういったところで変化をつけようと。

津田:ベースも、僕はあまり考えてなかったんだけど、ふみお君の提案もあって変えてますね。1stアルバム(『Little Playmate』/1997年6月リリース)、2ndアルバム(『77days』/1998年9月リリース)のころはミュージックマン・スティングレイを使っていたんですよ。"せっかくTが復帰してのベスト・アルバムだし、そういうのも面白いんじゃないの?"って言われて。楽器はスタジオにいろいろあるから、スティングレイで、昔のKEMURIのベースの音みたいな感じで、ベスト・アルバムではプレイしてますね。

-何回もやってる曲だけど、音作りからしっかり作り上げていったんですね。

伊藤:不自然にならないのを前提に、いろいろできたらいいんじゃないかなって。ちょうどスタジオの機材も、エフェクターとかずいぶん古い機材を入れたりとか、面白いギター・アンプが入ったりしていたから。そういうなかで、遊べる部分で、やったらいいんじゃないかなっていう話をエンジニアとしたんですよね。

-今回のレコーディングもお馴染みの"Blasting Room Studios"(米・コロラド州)ですが、どのくらいの期間行っていたんですか。

平谷:レコーディングでは結局、3週間弱?

-その期間で、ベスト・アルバムと新作も録ったんですね? かなりタイトでは。

平谷:タイトでしたね(笑)。結構、仕事したね。

伊藤:大変だったよね。

コバヤシ:スタジオの人の、ミーティング始まっちゃったんですよね。"これ、できんのか?"っていう(笑)。"KEMURI、ちょっと出ててくれ"みたいな感じで。

平谷:最初にうまいこと伝わってることと伝わってないことがあったみたいで。こうこう、こういうふうにやりたいんだけどって言ったら、"俺たちでこれから話をするから、お前ら出てけ"って(笑)。

伊藤:エンジニアのJason(Livermore)なんて3週間休みなしだから(笑)。さすがにイースターのときはファミリーでランチ食べるからって遅れてきたけど。Jasonだけ、1日も休みなかったからね、なんだかんだ文句言いながらも、彼はほんと働いたよね。

平谷:ミックス21曲分だからね。

伊藤:毎年行ってるKEMURIだからこそやるんだっていうのは、すごくわかった(笑)。お前ら、ファミリーだからやるけどっていうくらい。ほんとにみんなが頑張ってくれた2作品という感じ。それはもちろん我々も含めてですけど。

-レコーディングのスタッフも馴染みの方ばかりだから、KEMURIがこうしたいっていうのものはわかっているから、できることですね。

伊藤:そうですね。説明しなくても変なものにならない。あれはラクだよね。

-という中で、ベストを録るにあたって、KEMURI側からレコーディングの面でオーダーしたことはあったんですか。

伊藤:サウンドのところですね、1stアルバム『Little Playmate』や2ndアルバム『77days』のころのサウンドや空気感。みんな今、Pro Toolsで録っているんだけど、テクノロジーの進化とともにやっぱり、似たような感じになると言えば似たような感じになるんですよね。録音しているスタジオも同じだし。その中で、限界はあるけど、遊んでみようっていうところでの、楽器やエフェクターを変えたりして。あとはヴォーカルを録るときの卓が、以前よりもいい卓が入っていたので。この卓だから、こっちのマイクでやってみようとか。そういう音楽的なところはいろいろやっていますね。