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INTERVIEW

NAMBA69

2014.12.10UPDATE

2014年12月号掲載

NAMBA69

Member:難波 章浩 (Vo/Ba) K5 (Gt) SAMBU (Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

-NAMBA69としての待望の1stアルバム『21st CENTURY DREAMS』が完成しました。タイトル通りの21世紀のメロディック・サウンド、パンク・サウンドが詰まった作品になりましたが、完成した実感としてはいかがですか。

難波:自分たちでもとんでもない1stアルバムが作れたという喜びが、すごく大きくて。早くこの喜びとこの音たちを解放したいなと思う。アルバムがみんなに届くのが楽しみで仕方ないですね。

-アルバムは、ドラマティックでヘヴィなインスト曲「INTRO」から始まるという、これまでにない構成ですね。この「INTRO」でグッとテンションや期待が高まりますし、いち作品としてのこだわりを感じます。

難波:NAMBA69のスタートなんだという曲を作りたかったんですよ。インストで、それも映画の幕開けのような、俺らの時代の幕開けとなるくらいの曲を作りたかったんです。

-アルバムにはもう1曲、「NMFN」というインスト曲が収録されています。これまでインストはあまりなかったと思うんですが、どういった経緯で作った曲なんでしょう。

SAMBU:これは、原発に対する曲をシンプルに伝えた曲ですね。今までは怒りを込めて曲として作っていたんですけど、メッセージとしてシンプルに作るのもありなんじゃないかっていう。

K5:すげえ短い曲にしようっていうのはあったんだよね。

難波:それも自分たちの怒りや憤りを言葉じゃなくて、音で表現しようってなったんだよね。でもこの曲は、原発事故に対する怒りっていうわけじゃない。これからもそうなる可能性があるとか、原発の事故で困ってる人たちの思いは想像を絶するものなので。それを音で――言葉では何も言えなくなっていたのかもしれないんだけど、音で、俺たちなりに表現したかったんだよね。

-あえてのインストでのメッセージだったんですね。

難波:そう、言葉は使わずに音でどう表現できるかっていうのが、この曲のテーマだった。

-痛烈なメッセージもありながら、全体的には、明るくて抜けのいい、パワフルに突き進んでいくアルバムとなりました。タイトル曲の「21st CENTURY DREAMS」も高揚感があって、まさに作品を象徴する曲となりましたが、この曲ができたことでアルバムのテーマに発展していったんですか。

難波:そうですね。この曲ができたときにまず、とにかくかっこいいなって思ったんですよね。もちろんどの曲もかっこいいんですけど、オリジナリティがあるなと思った。タイトルとか歌詞がつく前からいいなと思っていたんだけど、そこにいい歌詞も作れて。このタイトルと歌詞とが、アルバム全体の俺たちのこれからの夢とリンクしていって、アルバムのタイトルにも相応しいなと思ったんですよね。

-NAMBA69になってからはセッションで曲作りをしているということでしたが、この曲も3人でセッションして作ったんですか。

K5:全曲そうですね。ほんとに迷いもなくて、自分たちがやりたいものをすべて表現してできた曲です。セッションをしてる中で、難波さんのメロディが入ってくるんですけど、そのメロディを感じながらさらにそれぞれのアイディアを重ねてできていくんですよね。今までとはまったく作りかたも自分の表現の仕方も違う。だからこういう、新しいけれど自分たちのオリジナリティが出ている曲になったんだと思いますね。

-例えば「SUMMERTIME」だったらキラキラとした四つ打ちだったり、「TRASH」ではスカやレゲエのような雰囲気があったり、ファストなシンガロング曲や歌心のある曲まで様々なタイプの曲があります。曲を生むきっかけとしては、こういうタイプの曲を作ってみようという始まりなんですか。

難波:作るときにはあまり何も考えてないんだけど、段々とできてきて、"次はこういう曲が欲しいね"って作っていくことはある。今回は3人で全部ゼロから作ったんですよね。スタジオに入って"せーの"で作っていって、そこから構築していくっていうのが新しくて、このバンドだからできたことだったんです。

K5:だからギター・リフからできたこともあるし、ドラムのビートからできたこともあるし、ベースからもメロディからもあるし。瞬間的に、"それヤバい"ってなったらバシって合わせて作り上げていくっていう。

難波:家に持ち帰って作ってくるみたいなのがあまりなかったんですよね。スタジオの中で作っちゃったというか、その場で鳴っている音で展開していくっていう感じだったね。