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INTERVIEW

TeddyLoid

2014.09.11UPDATE

2014年09月号掲載

TeddyLoid

Interviewer:KAORU

-でも本当に『UNDER THE BLACK MOON』、『BLACK MOON RISING』の雰囲気にぴったりはまっていますよね。それではアルバム『BLACK MOON RISING』について伺います。満を持してリリースされるアルバムですが、隙がない完璧なコンセプト・アルバムですね。この壮大なストーリーの構想はいつ頃できたんですか?

SFや宇宙系って、ダンス・ミュージックだと結構あるじゃないですか。どれも似たり寄ったりになってしまうし、なんかつまらないなと感じていて。昨年、ももクロさんの西武ドームでDJをしたとき、2日間で6万人だったと思うんですけど、会場がすごく広くて、かなり高い位置でDJをさせてもらったんですね。リハでそこから壮大なセットと会場を見たときに、真っ白い宇宙に黒い月が浮かぶっていうインスピレーションを感じまして、そこからいろいろと構想を始めて作っていきました。僕はこれを第2章って呼んでるんですけど、第1章は2008年のときに始めたんです。Teddy少年が宇宙にさらわれて、地球に残った代理アンドロイドのTeddyLoidと交流して曲を作っていくっていうストーリーで。その第2章が『BLACK MOON RISING』にあたりますね。
第2章をやろうと思ったのは、去年事務所を抜けて、1年間フリーになったんですよ。そのときに、いろいろ好きなことをやれるし、じゃあフリー・ダウンロードをやろうと思いまして、海外のアーティストとか、国内だと若手のヒップホップのかたがとてもかっこいいトラックを量産していて、作った端からバンバンアップして、ちょっとこの熱量に適うのはなかなかないなと 思って、自分でもチャレンジしてみました。

-このような物語の構想って、小説を書くような気持ちですか?

そうですね。昔からTeddyLoidはストーリー仕立てにしたくて。コンセプトを持った上での活動にしたかったんです。

-例えば宇宙を題材にしたロックで言うと、David Bowieの「Space Oddity」なども浮かびます。映画でいうと"2001年宇宙の旅"とか。

もちろん観ました。映画は大好きですし。

-1曲1曲がポップでキャッチーで、所謂もっとわかりやすいアゲアゲなダンス・アルバムにしようという気はさらさらなかったということですよね。

そうですね。もちろん最新のトレンドのEDMの要素もアルバムには入っているんですけど、あくまで『BLACK MOON RISING』サウンドを基調に。今僕が聴いてもらいたかった音を入れてるっていう感じですね。

-自信がなかったら、初っ端のアルバムをコンセプト・アルバムにはしないんじゃないでしょうか。本当に、ダンス・ミュージックなめんなよ、こんだけできるんだぞっていう気概を感じました。

そう言ってくれると嬉しいですね。結構EDMとかダンス・ミュージックって、一般の人からするとドンドンいってるだけじゃないのとか、ガシャガシャうるさいだけじゃないのとか思われてしまいがちなんですけど、それだけじゃないっていうのは見せたかったし、聴かせたかったですね。

-歌モノもあって、さきほど言っていたDAFT PUNKやJUSTICEなどを髣髴させるフレンチ・エレクトロの要素、最新のEDMサウンド、さらにプログレ的な展開があったり、クラシック、オペラも絶妙に融合させていて、すごい情報量ですよね。

そうですね(笑)。今回は、レコーディング、ミックス、マスタリング、演奏まで全部1人で行っていて。この作品に入っている音は全て僕1人で、全部コンピューターの音で作っています。実際の楽器ではなく。

-女性ヴォーカルの部分もですか?

はい。あれはパソコンで作った声ですね。

-そうだったのですね......。本当に人間が歌っているんだと思いましたよ。しかし歌モノの曲はご自身で歌っていますよね。

そうですね、もともと自分で歌いたいという気持ちもありつつ、あんまりダンス・ミュージックのシーンで自分で歌ってる人って少ないじゃないですか。だから単純にやってみたいと思っていたのもありますし。