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INTERVIEW

KNOCK OUT MONKEY

2014.08.18UPDATE

2014年08月号掲載

KNOCK OUT MONKEY

Member:w-shun (Vo) dEnkA (Gt) 亜太 (Ba) ナオミチ (Dr)

Interviewer:村岡 俊介(DJ ムラオカ)

-まずは7月23日リリースの「Wonderful Life」ですが、正に"夏"というイメージに相応しい、KOMらしい底抜けに楽しいアッパーな曲に仕上がってますね。ロック・シーン、ライヴハウス・シーンどちらにも突き刺さる楽曲だと思いました。皆さんからみていかがですか?

ナオミチ:最初この曲はAメロのラウドな部分がなかったんですよ。ずっとポップな感じで重いパートはなくて。だけどやっぱりアクを出したくて、普通じゃ終わりたくないよねって、Aメロでラップを入れたんです。

w-shun:基本のビートに関しては今までの自分たちの曲にもありましたが、やっぱりライヴで盛り上がるんですよね。そういう曲に対して、今まではライヴで盛り上がることしか考えてなくて、メロディも歌詞もシングルを意識してやってみるって意外とやってなかったんですよね。それでシングルを意識して作り始めたんですが、最初にできたものに対してつまらないなって思って。"深く考えてないやろコイツら"って曲があってもいいなと思ってラップなどを入れていったんです。夏に遊んでる時に深く考えこんでる人もいないだろうし、底抜けなパーティー感のある曲が1曲ぐらいあってもいいのかなって。

-シングルを意識したというのはメロディ・ラインの部分ですか?

w-shun:いや、メロディはわりと早い段階ででき上がってたんです。シングルを作る時はメロディがこれでいいのか見直す時間を作ってるんですけど、今回に関してはそれがほとんどなくて、むしろアレンジの部分でシングルを意識しました。自分たちらしいのか、らしくないのかを突き詰めていったというか。突拍子もないことを今までやってきたんだから、こういう曲もぶっ壊していっていいんじゃないかなって。

-他のバンドとは少しシングルへの意識の持ち方が違う様に感じますね。

w-shun:いかに自分たちが面白そうに作ったかって感覚の方が届いて欲しいのかなって気がします。

-さっきおっしゃったような、ラップやヘヴィなパートなどいろんな展開を詰め込んで魅せるのがKOMの曲の面白さの1つだと思いますが、その点を突き詰めたのがこの曲のイメージですね。

ナオミチ:重いところは重い、爽快なところは爽快ってどの表情の部分も振り切ろうと思いましたね。

-スタートのメロウな部分から最後までの展開は想像つかないですもんね。この曲だけではなく他の曲もKOMは想像つかない展開が多いですよね。

w-shun:ヤンチャ感ですね。でも慣れてくるとそういうふうに感じなくなっちゃったけど大丈夫かな(笑)?

dEnkA:"なんだ、まとまってんじゃん!"とか思っちゃいますもんね(笑)。作ってる時は"これ大丈夫か!?"って、ハラハラドキドキしてるんですけど、できてから聴いたらまとまってるなって思って。

-それがKOMの良さでもありますよね。複雑なことを複雑に難しく聴かせない。ラウド聴きたてのキッズでも楽しめるし、音楽知識のある人でも楽しめるという。

w-shun:コピーしてみたら意外と難しいっていう(笑)。そういうことの方がやってて楽しいですけど、自分たちで"これライヴでできないわ~"っていつも苦しんでます(笑)。でも突き詰めていって、それが手に馴染んで、体に馴染んで成長していってる実感はありますね。そういうハチャメチャ感がKOMの機軸になっていると思います。

-レコーディング環境は前作と変わらずですか?

ナオミチ:エンジニアさんは変わりました。ドラム・テックさんも変わりました。『INPUT ∝ OUTPUT』の時は音作りも緻密にやってたんですけど、今回は"この曲は明るいから明るく!"ってノリでバッとやっていった感じですね。

-それはエンジニアさんが変わったからですか?

ナオミチ:そうですね、ドラムに関してはありますね。勢いを大事にしました。

dEnkA:今回のエンジニアさんは関西人の方でノリノリで(笑)。地元も近い人だったんで、地元話をしながらレコーディングしてました。

-前回のレコーディングでは一部の曲でアナログ・レコーディングを行ったり、全曲ドラムのチューニングを変えたりと、職人的なこだわりを随所に感じましたが、今回はそういう部分はなかったのでしょうか?

dEnkA:いや、ノリだけじゃなく、ちゃんとギターの音とかこだわりましたよ(笑)。アンプを弾き比べたりとか。

w-shun:前回ほど細かいこだわりは追求してないかもしれないですが、そこを越えたところでノリノリでやってみるっていう、原点に戻れた感じで、その方が今のバンド的にはいいのかなって思います。いろいろ経験したうえで、あえて勢いでオラオラワイワイやることが必要だったのかなって。

-そしてカップリングの「No Ending」はリード・トラック以上にアップ・テンポでヘヴィな曲ですね。

w-shun:この曲は『Paint it Out!!!!』の制作時にはでき上がってた曲なんです。アルバム『INPUT ∝ OUTPUT』に入れるかも悩んでたんですが、ちょっと暗い印象になるからって少し置いてたんです。でも『INPUT ∝ OUTPUT』が完成した後に、アルバムに収録した曲よりしなかった曲を聴いてることが多くて、聴けば聴くほどどこか近いタイミングで出したいなって思ってたんです。で、カップリングをどうするか決める時にこの曲を入れようって。「Wonderful Life」とは対照的なものを入れたかったんで、これも自分たちらしくていいんじゃないかなって。ギリギリまでシングル候補として残ってた曲なので、両A面ぐらいの勢いで出したかったんです。

-KOM流のラウドロックを体現した曲だなと思います。

w-shun:そうですね、ヤンキー感というか。

一同:ヤンキー感(笑)!?

w-shun:男らしいっていうか(笑)。

-この曲は夏を意識した曲ではないですよね?

w-shun:はい、「Wonderful Life」で夏っぽくワァッとできたので、2曲目もそれだとどうかなと思って。夏ではないですけど、駆け抜けるような曲ですね。

-続いて8月20日にリリースされる「Greed」は、テレビ・アニメ"名探偵コナン"のオープニング・テーマに決まっていますが、それを意識した楽曲ですか?

w-shun:リフ自体はもともと4、5年前からあったんです。このリフをどうにかして活かせないかなと思ってて、今年頭に曲を作ってた時に、今の知識量でこの曲をもう1回復活させたくなって再び取り掛かったんです。"名探偵コナン"のタイアップのこともあったんで歌詞もゴロっと変えてみたんですけど、曲に関してはあまりタイアップは意識してないですね。「Wonderful Life」とはまた別の自分たちの夏の表現の仕方を意識して作ってたんです。タイトルの「Greed」も最初に歌詞を書き始めた時にはすでに「Greed」ってタイトルだったんですけど、元々は超シモネタの曲だったんです(笑)。でもコナンのこともあったんで、自分たちが子供の頃から見てるものだから、子供たちの気持ちも分かるし、ここは書き直した方がいいかなと思って、歌録りの日にコソっと変えたんです。