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INTERVIEW

THE STARBEMS

2014.06.06UPDATE

2014年06月号掲載

THE STARBEMS

Member:日高 央 (Vo) 越川 和磨 (Gt) 寺尾 順平 (Ba) 高地 広明 (Dr)

Interviewer:荒金 良介

-取材はお2人(日高、越川)で受けることになってますが、ここ最近は現場にメンバー全員来るそうで。

日高:8割、9割いますね。

-それは何か狙いでも?

日高:いや、あまりにも仕事しないから。俺がどれだけ辛い仕事をしているか見ろ!って。時代錯誤のスパルタ教育ですよ。

-(笑)わかりました。それで今作は前作『SAD MARATHON WITH VOMITING BLOOD』から1年ぶりの音源ですね。

日高:やっとパンク・バンドだなと思ってもらえてる実感が沸いてきました。これは嫌味ではなく、BEAT CRUSADERSや毛皮のマリーズのファンの方が俺や西くん(越川)どうするんだろう?って、様子見の人が多かったけど、いい感じでお客さんが入れ替わってきました。

越川:対バンもそっち寄り(パンク/ハードコア)の人からのお誘いが多くなりましたからね。

日高:いいブッキングにも呼ばれて、The BONEZとやったり、普通にやっていたら繋がれなかった人とも繋がれてる。我々もそろそろブルージーな音楽人生が来るのかと思ったら、さらにうるさくなってますからね。

越川:日高さんも46ですもんね?

日高:引退せえよという歳だけど、まだ怒髪天が頑張ってるから、俺もやめられへんなと。今は楽しいです。

-THE STARBEMSは震災がきっかけで結成され、音とメンタルの両方の強さを求めて始まったバンドです。その意味合いは変わってきました?

日高:そこはほかのメンバーに聞いてみましょうか?

寺尾:結成当時はシリアスに捉えすぎちゃって。昔よりMCで笑いを取ることも減ったけど、暗くないし、個人的にはポジティヴなパワーを出せるようになりました。

-日高さんも肩に力が入った部分はあります?

日高:イメージを変えようとムキになっていた部分はありました。そういう意味では無理をしなくなったかもしれない。それはバンドに認められたことがでかいですね。重鎮系のSLANGやGARLIC BOYSが違和感なく対バンしてくれるので、有り難いなと。内面の怒りはどのみち増えるんですよ。その怒り成分だけを増やして、トゲトゲすると、音楽でなくて良くなっちゃう。それをちゃんと音楽でやれる自信が付いてきました。昨日も別の取材で大友良英さんに会って......大友さんはいち早く福島に行ったり、"あまちゃん"のサントラを手がけてましたけど......東北ライブハウス大作戦のリストバンド見せて、俺らもこういうのやってるんですって、初めて会ってもすぐ繋がれるし、それはTHE STARBEMSやってて良かった部分だし......1番感謝してるのは東北ライブハウス大作戦の存在ですね。それがあったからここまで頑張れたし、次はいい意味で東北ライブハウス大作戦に頼らなくても、頑張れたらいいなと。

-越川さんはどうですか?

越川:僕は最初から東北に対する気持ちは一個人として考えていたことだし、何かアクションしようと思ってましたからね。毛皮のマリーズの頃から東北にもらっていたから、いつか返さなきゃいけないなと。で、震災前に前のバンドが終わったので、それ以降は行けてなくて。だから、THE STARBEMSに入ってもやることは同じで、純粋に自分のギターや音楽を聴いてもらおうと。個人的には行政に対して、いろいろ思うことはあるけど、東北には純粋に音楽で対峙したいですね。

-そして、今作はさきほど日高さんも言ってましたが、さらに音は激しくなりましたね。

日高:アメリカ録音だしね。気合いだけは入ってます(笑)。もともとSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)に出たくて、去年エントリーしたけど、ダメだったんですよ。今年はなんと受かって、ジャパン・ナイトの括りではなく、普通のエントリーだったので喜び勇んで行こうと。そのついでにアメリカでレコーディングしようと思って。初めてのスタジオ、初めてのエンジニアという不安はあったけど、やって良かったです。

-SXSWへの出演が決まってから、レコーディング計画を組んで?

日高:そうですね。PEELANDER-ZのYellowがいつも使ってるChico Jonesが運営するohm recording facirityというスタジオで録りました。もっと高額なデカいスタジオ、安いけど場所が遠いスタジオとか選択肢はいろいろあったけど、SXSWの会場から車で5分くらいだし、値段もリーズナブルだし。知り合いのツテを使って、値段とロケーションのバランスで選びました。