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INTERVIEW

The BONEZ

2013.12.11UPDATE

2013年12月号掲載

The BONEZ

Member:JESSE (Vo/Gt) T$UYO$HI (Ba)

Interviewer:ムラオカ

-The BONEZとして、1つ目の結晶がこのアルバムですが、The BONEZの前作の『Stand Up』はJESSEさんが1人で作ったトラックを基にZUZUさんがバンド・サウンドに仕上げたとのことでしたが、今作はどういう形で制作したのですか?

T:1番最初の始まりは、バンド形態になったし、そろそろ新曲がやりたくなるわけですよ。その時にZUZUが作ってきたデモがあって、"お前他にないの?"って訊いたら"他に20曲ぐらいありますよ"って言ってたのに、全然持って来なくて(笑)。"早く聴かせろよ!"って言って送らせた5曲ぐらいのなかに、「Syf」って曲があって、"これかっこいいじゃん"って最初にやりだしたのがそれかな。それを元にスタジオで音出してライヴでもやり始めてて、もう1曲増やしたいなって時にJESSEからこういう感じのやりたいってYouTubeでSKINDREDのライヴを見せられて、こういうのもありなのかって。それから何でもやりたいことやりゃいいんだってなって何曲か作り出して、スタジオで合わせたりしました。ZAXがP.T.Pの『gene』からエレドラを導入して、家でドラムが録れるんですよ。で、ドラムだけで曲を作ったってドラム・パートだけが送られてきて、それにJESSEが家でギターを乗っけて曲ができたり。あとはZAXがタム回しの曲をやりたいって言って、それが「Thread & Needle」なんですけど、それに俺がコード進行を付けて、スタジオで合わせたり。

J:みんなでリハ中に生まれた曲もあって。次のアルバムから5枚目のアルバムまで見えてるんですよね(笑)。こないだ8枚目までいってよく分からないことになっちゃって(笑)。今もリハ中なんですけど、やっぱ新しいオイルが水の中に入ると分離するんだけど、食べた時には混ざるわけじゃないですか。なんか本当に曲が生まれてくる瞬間を体感していくのはすごい素晴らしいことですよ。例えば「Sun forever」なんかは、俺も知らなかったけどT$UYO$HIがもうバンドはいいかなって思ってた時に作ったインストの状態の曲で。で、これを聴かせてもらった時に、"いいじゃん!"って言ったらT$UYO$HIの一言目が"あ、そう"だったの。"いいでしょ"でも"いいかな?"でもなく、"あ、そう"っだったことで、そこで殻が破れた気がしたんですよね。"やってみようよ!"って合わせて、それがThe BONEZっぽくなっていって、うちらの大事な曲の1つにもなったし。今回T$UYO$HIが5曲ぐらい?

T:丸々作ったのは4曲かな。あとはスタジオで作ってとか。

J:それこそ自然にできあがっていったアルバムで、10曲で37分ぐらいしかないんだけど、俺らん中でこれが今のMAX LONGなアルバムなんだよね。短いアルバムを作ろうとも考えてなかったし、長いアルバムを作ろうとも考えてなかったし。今のThe BONEZの名刺ですね。

T:俺の人生の中で最重要アルバムかもしれない。P.T.Pのアルバムもそうだけど、やっぱりこの「Sun forever」って曲はKが亡くなって、何用でもなくただ家でギターを弾いてアイツのことを思って作った曲なんですね。今までP.T.Pで曲をリリースしたりしてたけど、ここまで誰かのためにじゃないけど、その気持ちを表したくて作った曲は今までなかったから。それにJESSEの歌と歌詞が入って、もっとより具体的になったというか。それが1番でかいし、他の曲もベース・プレイヤーというよりも曲を作る、自分の中にあるものを吐き出すという、形になってるものがすごく多い。P.T.Pの『gene』ももちろん大事なアルバムだけど、俺の中ではKを失ってから作ったものではないから、このThe BONEZのアルバムはKがいなくなってしまってから初めてゼロから作ったものだから、この存在は大きくて。意思表明みたいなものだと思うし、人生のなかですごく重要な1枚です。P.T.Pのファンにも聴いてほしいですね。好き嫌いはもちろんあると思うけど"アイツがいなくなって俺は今こういう気持ち"っていう部分を表現しているのがこのアルバムです。

-『gene』のインタビューの時は、K君に対する気持ちを"話す"ことはできましたけど、音楽には表せなかったのがすごく歯がゆそうでしたが、音楽として表せたのがこの作品なんですね。

J:そうですね、アイツが亡くなってから作ったアルバムですからね。

T:『gene』のPABLOのギター・ソロとかめっちゃいいでしょ。それはそういうことがあった後に、Kを想って今の自分を表現してるから。それがP.T.Pのアルバムに入ってていいなと思ってたけど、俺がそれを出すのはThe BONEZ。ZAXもそうだと思うし。

-そういう意味ではT$UYO$HIさんとZAXさんが今一緒にやってるのが、K君の親友のJESSEさんってことで、更にガチっとはまりますよね。このアルバムの重要性が分かってきますよね。

T:Kのローチャリを受け継いだ男だからね(笑)。

J:そうだね(笑)。アイツが渋谷でずっと乗ってたチャリンコをKのお母さんが俺にくれて。毎回帰る度にチャリンコに"ただいま、K"って言ってるもん。

T:1回家からこのスタジオに乗ってきたんだけど、"クソ疲れる!"って言ってた(笑)。

J:ローチャリだからペダル超こいでるのに全然進まなくて!"もう2度とこのチャリで来ねぇ!"って。