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INTERVIEW

JAWEYE

2013.11.02UPDATE

2013年11月号掲載

JAWEYE

Member:上田 浩平 (Vo/Gt)

Interviewer:沖 さやこ

-前作『PULSE』から今までの間は10ヶ月ほどありましたが、その間にご自身のツアーは勿論、SiMのツアー・サポートや様々なイベントに出演なさっていてお忙しかったのでは。

今回はレコーディング中も作曲中もずっとライヴでした(笑)。

-インタビューさせて頂くたびにそうおっしゃっている気がしますけど(笑)。

(笑)『PULSE』のときもかなりきついと思ったんですけど、今回は更にでしたね。今年(ライヴの総本数)90本くらいいくんじゃないかな。ただ、音楽に没頭する時間がすごく多くなったので、ライヴで得たインスピレーションはより楽曲に落とし込んでいけた気がします。

-紙資料にも"全ての照準をライヴに合わせた"と書いてありましたね。

このバンドも4年目なので、いろんなことを考えて、いろんなことをやりたいしやってきた。例えば制作いっぱいやって無料で曲を出してみたい、ラジオやTVに出てプロモーションをやりたい、タイアップを取ってみたい......いろんなやってみたいことがあったんです。でも、やってきたことで自分たちの実になっていて、自分たちが楽しめて、モチベーションが高くこなせていることは、結局ライヴしかなかったんです。"自分たちの曲いいよね"というのも感じられたり、お客さんのエネルギーもあるし、自分たちの曲の楽しみ方もお客さんから教わったりすることもあるし。ライヴをやればやるほど、曲に対する価値観が高まっていく。自分たちのバンドとしてのポテンシャルも改めて見えるようになってくるんですよね。制作だけじゃ物足りないし、制作したものを発表する場がいちばん大事だし、それがいちばん楽しいことだから。その気持ちをメンバーやお客さん、スタッフ、みんなと共有できる場だし。だからもうそれしかなくないっすか? って、バンド全体がそういうマインドにシフトしている感じはあります。やりたいことはブラッシュ・アップしていくこと以外に何かあるの? と思ったりもするし。お金をめちゃくちゃ稼ぐようになればわかんないけど、そういうことよりも音楽をやりたくてやってる気持ちが強いから。だから自分たちの曲がより高いものになって、それを表現することが喜びですね。骨を折って更にそれを感じてるから、また更にライヴを大事にできる気がします。

-お客さんから教わったJAWEYEの曲の楽しみ方とは?

僕がカルチャー・ショックだったのはステップですかね。ツー・ステップとか"あんなのあるんだ!?"って。ツー・ステップやサークル・モッシュとかが僕はわかんなかったんですけど、そういう楽しみかたもあるんだと思ったし、実際みんな楽しそうだし。あとはダンス・ロックの曲もBP(※BPM)が高い曲のほうが盛り上がるかと思ってたんですけど、意外とそうでもなくて。我々に求められているところはBPでいうと140~145、4つが映えるところがみんな好きみたいで、思いっきり縦ノリする。僕の140~145の解釈は横揺れなんですけど、キッズたちは違う(笑)! 全力で縦ノリで"こいつらすげえ! 超元気! 俺らより動いてるでしょ"って感じ。『PULSE』を出した直後はリリース・ツアーのファイナルに向けて"やるぜ!"という感じだったんですけど、ファイナル以降は落ち着いて。そこからお客さんの顔とかステージとか、いろんなものが冷静に見られるようになってきたんですよね。だから"こういう風に受け取ってくれるんだ"と理解できるようになった感じはあります。

-上田さんは理由付けがあることで動き易くなりそうですね。

なりふり構わず、目隠ししたまま金属バンドを振っていてもしょうがないなと思うし。誰と戦っているのか? 敵はどこにいるのか? そもそもバットで戦うのが効率的なのか? そもそも戦うことは楽しいのか? そういうことも含めて、自分の気持ちに対して理論的に理由をつけていくほうが、自分たちにとってプラスになる気がするんで。他のメンバーはどう思っているかわからないし、それぞれのモチベーションの高めかたでやってくれればいいと思っているけど、俺はやっぱり、揺らがないように1個1個に理由をつけていきたい。でもそれも、ぶち壊す理由さえあればぶち壊してしまっても構わないという感じですね。いろんなことを無駄にしたくない。

-今回の制作もそういう流れですか?

ものを作るときは、最初はわーっと作ることが多いから特に何も考えないんだけど、できあがるものを見てちょっとずつ直していく感じですね。

-今回のサウンドとしてのコンセプトは?

今回は本当に特に"こういうサウンドにしよう!"というのはなかったんですよね。割と出たとこ勝負というか。できた曲に対してこういうアプローチにしたほうがいいんじゃないかみたいなのをエンジニアと詰めていく感じですね。だからエンジニアさん主導というか、デモを聴かせて"この曲どう思います?"みたいなところからスタートしたりして。例えば僕らはドラムから録り始めるんですけど、ドラムのサウンドに対して"この曲はちょっとしっとりしている感じだから、スネアのピッチも音もちょっと落としたほうがいいんじゃないの?"と言われて"なるほど、そういう曲に聴こえるんだ"というところから曲に対する答えを決めていったところはありますね。自分だけで作ってるとわかんなくなっちゃうから、人の意見を聞きつつ。