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INTERVIEW

SiM

2013.10.17UPDATE

SiM

Member:SIN (Ba) MAH (Vo) GODRi (Dr) SHOW-HATE (Gt)

Interviewer:増田 勇一

-アルバム自体のコンセプトというかテーマについては、最初から全員のなかで相互理解が得られていたんですか?

M:どうだろうな?パンドラの箱の物語についての共通認識というか"俺はこの話をこんなふうに捉えてるよ"みたいなことは、レコーディングの前日の時点で、みんなにメールで送ってあって......。でも、それ以上、深く話し合ったというわけじゃないんだけど。

SH:なにしろその翌日から、一気にレコーディングになっちゃったから(笑)。

M:しかも、それ以降に歌詞も変わってたりするわけで。録り終ってからの半年間の間に、歌だけちょっと録り直したものとかもあるし。だからマスタリングが終わって、歌詞カードのいろんな要素が出揃った状態になったときに、ようやくみんなも理解した部分という部分もあると思うんですよね。

S:実際そうでしたね。でももちろん、歌詞を見ながらレコーディングにも臨んでたわけで、そんなにも大きなズレがあったわけではないけど。

SH:うん。曲の根本についてはちゃんと話を詰めてたから。

-ここで、いくつかの収録曲について。まずは表題曲の「PANDORA」。あっというまに終わってしまうコンパクトな楽曲ですけど、1曲目に相応しい雰囲気で。

S:うん、まさに。

M:実際、ライヴでも1曲目にやれるような曲にしようって言いながら作った曲なんです。だから、2番に行きたいところなんだけどそこまで行かずに終わる、みたいな(笑)。

SH:よく憶えてるんだけど、俺、MAH君から"なんかピロピロしたのない?"と言われて(笑)。それで"ピロピロかあ......"って言いながら出てきたのがこのイントロのフレーズで。まさに、そのピロピロからすべてが始まった感じでしたね(笑)。作ってる段階から、コード感とかに独特の空気があるなと思ってた。だからその空気感を大事にしながら完成させていこうと思って。

M:俺、この曲のドラムが好きなんですよ。特に、イントロから歌が入るまでの感じ。ちょっとDEFTONESっぽい感じがあって。

G:それについても最初にMAH君から言われてた。"ピロピロから、ちょっとDEFTONESっぽい感じで行けないかな?"って(笑)。

-"ピロピロからDEFTONESっぽく"なんて言葉が温度差なく理解できるからこそ、こうなったというわけですね(笑)。次の「WHO'S NEXT」では、まさにパンドラの箱が開いて一気にいろんなものが飛び出してくるような感触を味わえます。

M:これは実は、かなり最後のほうでできた曲で。なんかパンチのあるリード曲っぽいものが欲しいなあ、と。「Blah Blah Blah」もこのアルバムと同じ時期に作ってたわけですけど、やっぱりあの曲の存在が自分たちにとって大きかったんですね。そこで"アルバムのメインになるものって、どういう曲であるべきだろう?"と考えながら、いろいろと作ってきて。ちょっとそこで絞り切れないところがあって、しばらくそのことは放置してあったんですよ。で、他の曲をどんどん作っていって、最終段階が近付いてきた頃、曲を整理しようとしていくなかでこの曲の像が浮かんできたというか。

SH:うん。これは合宿でできたんだよね?"このアルバムに何が足りないのか?"みたいなことをみんなで考えて。表を作るんですよ、そういうとき。

M:制作のときはいつもそうしてるんです。まず、アルバムに必要だと思える要素を書き出していく。レゲエとか、スカとか、ハードコアとか、ブレイクダウンとか。そうやってエッセンスごとに表組みを割っていって、そこに曲を当てはめていって。すると"この要素が多過ぎるんじゃないか?"とか"こっちの要素が足りてないんじゃないか?"とかが見えてくる。で、今回もある程度曲が出揃った時点でそれをやってみたとき、バランスをとるうえでもパンチのある曲がもうひとつ必要だな、と思えて。それで作ったのがこれだったんです。