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INTERVIEW

ALL OFF

2013.05.22UPDATE

2013年05月号掲載

ALL OFF

Member:松浦 奏平 (Vo) 内藤 祐貴夫 (Gt) 大槻 真一 (Dr)

Interviewer:荒金 良介

-バンドのHPに結成のことは詳しく記述してないですよね?

松浦:そうですね。ここ(松浦、内藤)は高校の同級生で、昔からずっと一緒にやってたんですよ。で、以前いたメンバーが辞めて、それからほかのメンバーを集めて、本格的に活動し始めたのがここ2、3年ですね。結成自体は2004年ぐらいなんですけど、ちゃんと始めたのは2009年ぐらいなんですよ。結成時はオリジナル曲もほとんどなかったし。

-2004年当時はどんな音楽性を目指そうと?

松浦:基本的に最初から変わってない。今やっと活動し始めて、シーンに居場所ができ始めた感じだけど。もともとやっていた音楽は、当時のシーンにはあまりいなかったというか。あの頃はミクスチャーやメロコアが全盛だったので、今の方がある意味馴染んでるかもしれない。

大槻:言いたいんだろ、時代が俺らに追いついたって。

松浦:そんなこと言いたくねえよ(笑)。最初は日本語か、英語か、メロディを入れるのか、入れないのか、迷ってましたね。当時ラップが流行ってて、周りもそういうバンドが多かったので、その方がいいかなと思ったけど。自分たちが好きな音楽はメロディがあるもの、リフがかっこいいもの、わりと重心の低いもので。僕はアメリカに住んでいたから、英語の方がスッと出てくるし、自然とこの形になった感じですね。

-内藤さんはどうですか?

内藤:結成当時はポップ・パンクがめっちゃ流行ってたんですよ、GOOD CHARLOTTE、NEW FOUND GLORY、BLINK-182とか……僕はRANCIDも好きで、根底にはパンクがあるんですよ。ただ、いざ作ってみると、今で言うエモというか、暗めの曲ができ上がって。ポップ・パンクの後にSTORY OF THE YEARやFUNERAL FOR A FRIENDとか、ああいうシーンも盛り上がって、その辺も聴いてたんですよ。だから、根底にパンクはあるけど、作る曲はエモ、スクリーモっぽいものが多くて。

-ALL OFFの音楽性はスクリームやシャウトが入っても良さそうですが、そこを一切排除しているのが特徴的ですね。

松浦:そこはこだわってますね。いちばんの理由は僕の声がスクリーム向きじゃないので、そこで勝負してもほかのバンドに勝てないと思って。それよりも自分の声の特性を活かしたいし、シャウトを入れないで、メロディでどれだけ表情を出せるかに挑戦しようと思ってます。

-過去にスクリームにチャレンジしたことは?

内藤:あの、何回かやった結果“DRAGON BALL”みたいだなって。

-えっ、“DRAGON BALL”ですか?

大槻:僕の感覚ではスクリームというより、悲鳴に近かった。ちょっと甲高いというか。

内藤:すっごく線が細いよね。

松浦:あれっすよ、それはほんと試しにやったときのことを、こいつらは言ってるだけなんですよ。実はその後に練習したんです。

内藤:ははははは。

大槻:やるなよ(笑)!

松浦:表現の1つとしてやってみて、ある程度できるようになったけど、やっぱり違うなと。喉もすごく消費するんでやめました。

-自分たちの得意な部分を伸ばそうと。

松浦:そうっすね。勝負できるところで勝負しようと。
内藤:メロディがある音楽が好きなので、メロディが主体になる音楽をやりたくて。聴いてたパンクもメロディ主体で、メロディでアガるというか、それで育ったから。

松浦:いい歌、いいメロディって、何年経っても残ると思うんですよ。長く聴けるものを作りたいし。

-なるほど。それで2009年以降はバンドの動きも急速になって、コンスタントに作品もリリースしてますね。

松浦:前がダラダラしすぎてた(笑)。このスピード感を維持しないといけないし、それがプロなのかなって。

内藤:マイペース過ぎましたね。今は周りのスタッフに相当ケツを叩かれてるし、僕らは追い詰められないとやらないから。

大槻:俺らは常に限界を感じながらやってます(笑)。

内藤:最初は期限を決められた中でやることに戸惑いがあったけど、今はすごく状況は良くなりましたね。

-バンドの転機になったのは、2008年に行われた“COUNTDOWN JACK”でユーザー投票2位を獲得したことですか?

松浦:そうですね。ほんとフェスに出るのがご褒美で終わりのはずだったんですけど、その後にレーベルから“CDを出しませんか?”という話をもらって。じゃあ、せっかくだから、出そうと。