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INTERVIEW

GOROD

2012.09.03UPDATE

2012年09月号掲載

GOROD

Member:Mathieu Pascal (Gt) Julien "Nutz" Deyres (Vo)

Interviewer:米沢 彰

-『A Perfect Absolution』の日本盤リリースおめでとうございます。日本でリリースするに至った今のお気持ちをお聞かせ下さい。

Julien(以下J):日本で俺たちの努力の結晶が発表できることを凄く嬉しく思ってるよ。これはバンドにとって広く知ってもらうための素晴らしい機会だし、これをきっかけに日本でプレイできるようになりたいと思う。日本には未だ行ったことがないから、日本に行くのを楽しみにしているんだよね。

-『A Perfect Absolution』はヨーロッパ、アメリカでは既にリリースされている作品ですが反応はいかがでしょうか?

J:反応はほとんどがポジティブなものだと言えるだろうね。日本のリスナーも気に入ってくれると良いんだけど。

-海外の雑誌などでの評価も高いようですが、それらの評価は読まれましたか?

J:うん、レビューはたくさん読んでるよ。特にその手のジャンルの専門誌は"GORODを聴け"って書いてくれてるね。これ以上望めないっていうくらい良い評価をもらってるよ。あとは俺たちにとって1番大事なこと、ライヴで最高のパフォーマンスを見せるっていうことに集中できるからね。

-あなた方はワインで有名なボルドーの出身ですね。地元にはエクストリームなミュージックシーンはありますか?また、フランスと言えば、BETRAYING THE MARTYRSがSUMERIAN RECORDSと契約したりしていますが、国内のシーンが活発化してきているのでしょうか?

J:フランスにもたくさん良いバンドはいるんだ。でも世界的にフランスのこのシーンを知らしめるきっかけを作ってくれたのはGOJIRAだね。他にはDEATHSPELL OMEGA、KICKBACK、COMITY、BENIGHTED、KRONOS、HACRIDE、KLONE、TREPALIUM、PLEBEIAN GRANDSTAND、SELENITESなんかも素晴らしいバンドだよ。ここに挙げたバンドは全部個性のある音楽をやっているから全ておすすめだね。それから俺がやってるもう1つのバンド、ZUBROWSKAもチェックして欲しいな。

-あなた方の楽曲はジャズの要素がかなり強い楽曲が多く、ジャズへの造詣が深いのでは、と感じさせられるのですが、主にどういった音楽をこれまで聴いてきたのでしょうか?

J:俺はいろんなジャンルの音楽を聴くんだ。音楽のジャンルじゃなくて自分が聴いて気に入るか気に入らないかっていう判断なんだよね。特にエクストリーム系のジャンルのものは一通り好きで、デス、グラインド、ハードコア、ブラック・メタル、ノイズ、それからアメリカのヒップ・ホップ、エレクトロ、ジャングル、ブレイク・コア、他にもストラヴィンスキーやショスタコーヴィチの曲も大好きなんだ。王道のロックで言うとCREEDENCE CLEARWATER REVIVAL、LED ZEPPELIN、KING CRIMSON、THE POLICEなんかが好きだね。名前を挙げだしたらきりがないんだけど......。

Mathieu (以下M):うん、俺はジャズが好きだね。特にビバップ。それからラテンとかアフロ・キューバン・ジャズが大好きなんだ。Paco de Luciaがフラメンコを取り入れたみたいに、伝統と融合させたものが凄く好きなんだよね。ジャズっていうのは複雑なものや音楽的に前向きなものが多いから、その点がメタルと似ている気がするんだよね。ジャズとメタルの違いといえばジャズはインプロヴィゼイションの部分が多くて、2度と同じ演奏がないような音楽なのに対して、メタルは作り込みの音楽であまりインプロヴィゼイションの余地がないというところくらいだと思っているんだ。

-あなた方の楽曲はかなり振り幅の広いサウンドですが、どのようにして作曲しているのでしょうか?突如ジャズの世界に突入したり、メタルでは使われないような打楽器が出てきたり、かなりバリエーションが豊富で驚かされます。

M:俺はまず曲のテンポを決めることが多い。過去になかったテンポを使ってみたり、他の曲とのバランスを考えて決めたり。テンポが違えばドラム・パターンが変わってくる。そうするとギターのテクニックも変わってくる、っていうように曲にバリエーションが生まれるんだ。テンポが決まったら、それに合うリフを考えて、ベーシックなドラム・パターンを合わせてみる。ここでクールなグルーヴができたら、ここから構成を考える。イントロ、メロディ、サビ、メロディ、サビ、みたいな感じでね。ただ、こんな風に昔ながらの構成にならない曲もあるんだ。だから毎回同じと言うわけじゃないんだけどね。俺が曲を書いて、ギター2本分を録音して、ドラム・マシンでドラム・パターンを録音して、Nicolas(Gt)とBen(Ba)に渡すんだ。そこからBenもしくは俺がベース・ラインを書いて、そこからSam(Dr)含めた全員が参加して曲を完成させていく。Julienは歌詞を全て書いているよ。『A Perfect Absolution』では物凄く短い期間に曲を書いたんだよね。11年の5月から9月の間に全部書いたんだ。その前のアルバムは2年越しでの収録曲とかあったのにね。