MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

SLIPKNOT (Corey Taylor)

2012.07.22UPDATE

2012年07月号掲載

SLIPKNOT (Corey Taylor)

Member:(#8) Corey Taylor (Lead Vocals)

-SLIPKNOTのショウを映画に例えるなら何ですか?

COREY TAYLOR (以下C):俺のある一部分は、『Fame』と『From Dusk Till Dawn』のコンビネーションじゃないかって言ってるよ。面白い質問だな(笑)。『From Dusk Till Dawn』は絶対に少しは入っている。なぜならいろんなことが起こっているし、特に最後の方に向かってはクレイジーになり続けるしね。だから『Fame』と『From Dusk Till Dawn』ということにしておこうか。

-08年の最初のMAYHEM FESTIVALでのPaul Greyとの良い思い出はありますか?

C:最初のそのツアーでは、みんな本当に楽しんだよ。俺とPaulはすごく楽しみにしていたのを覚えてる。長い間やっていなかったすごく大きなヘッドラインだったからね。ある意味では、Ozzfestの代わりみたいなものだったよ。俺たちにとって、これまでやってきたフェスティバルを超えて新しいブランドのヘッドラインをやるっていうのは良いことだったんだ。バックステージでPaulと楽しんだことも覚えている。俺たちみんな、セットリストにすごく興奮していて、新曲にもワクワクしていた。良い思い出だよ。

-それって『All Hope Is Gone』にお客さんが最初にライヴで触れる機会ではありませんでした?

C:うん、そうだった。実は、Sid Wilsonが足を怪我したシアトルのショウで「All Hope Is Gone」を演奏したんだ。ライヴでやったのはそれが最初で最後だよ。あれはよかった。最初のショウではいつも、ライヴで何をやるかのリズムを見つけるんだ。「All Hope Is Gone」はその頃なぜか、あまりセットに合わないと感じたんだ。だからやめたんだが、この後どうなるかは分からないけどね。

-アメリカに3年振りに帰ってくるこのツアーは特別なものですか?

C:最後にアメリカで演奏したのは09年のハロウィンだった。北アメリカをフェスティバルで回るのはいつも楽しいよ。たくさんのクレイジーなファンの前でステージをぶっ壊すのは素晴らしい機会だよ。俺たちはMAYHEMの最初のヘッドライナーだったんだ。今回SLAYERやANTHRAX、MOTORHEADなどのバンドや、AS I LAY DYINGなどのより若いバンドと一緒にヘッドラインできるのはすごく楽しいよ。このように再び自分たちを確立する機会があって嬉しいんだ。

-最初に夏フェスで演奏した経験を覚えていますか?

C:99年にやった最初のOzzfestは、フロリダのウエスト・パーム・ビーチだった。あれは5月29日だったよ。その頃の中で、一番暑いショウだったことを覚えてる。最初に始めたときは200人くらいしかいなかったんだけど、終わりに近づくにつれ目の前の空間が全部埋まったんだ。丘の向こうからステージに向かってどんどん人がやってきて、すごく嬉しかったよ(笑)。真っ昼間のすごく早い時間だったのにさ。あれは良い思い出だよ。こんなによく覚えているのは、そこに行くまで3日間もかかったんだ。俺たちは今まで一度もツアー・バスに乗ったことがなかったんだよ。だからいろいろ試行錯誤しなきゃいけなくて。荷物が多過ぎてさ。面白かったよ。全員でひとつのバスにいたんだ。全部のマスクや衣装がそこにあって、すごい臭かった。超大きいゴールドフィッシュ・クラッカーの缶とツナだけで生き延びたんだ。1ヶ月半の間、それしか食べなかった。でも次のショウにいくためには十分だった(笑)。

-『Antennas To Hell』はSLIPKNOTのフォト・アルバムのようなものですか?

C:うん。『Antennas To Hell』はSLIPKNOTのフォト・アルバムみたいなものだと思うね。これはPaulのいた間の期間への敬礼みたいなもんさ。そう言うしかないな。俺たちはPaulと共にたくさんの素晴らしい曲を作った。Paulが作ってない曲ですら、彼はとてもよく自然に書き換えたんだ。これが俺たちのPaulに対しての信頼の証明だよ。彼の残したものや、彼の書いた素晴らしい曲へのね。将来何が起こるかは楽しみなところだ。でも何も起こらなくても、Paulと共に4枚の素晴らしいアルバムを書いた。だからこれは彼への敬礼だよ。

-これは若いファンに対しての適切なSLIPKNOTへの通り道だと感じますか?

C:もちろん!ただの"ラジオヒット"を彼らに聴かせる訳でもないしね。正直に言うと、俺たちの曲がラジオに出ているのが面白いくらいさ。これはラジオでかかった音楽とライヴでやった音楽でヒットした音楽のいいブレンドだと思うよ。ファンがいなければ、この中の何も俺たちは持ってなかったからね。"ヒット"なんて存在しないはずだから。ライヴに来る人たちとラジオを聴く人たちそれぞれの期待するもののコンビネーションだよ。

-『All Hope Is Gone』と聞いて何が最初に考えつきますか?

C:音楽の完璧な嵐だよ。PaulとJoeyが素晴らしいものを作ってくれた。JimとJoeyも一緒に作ったものもあるんだ。俺は1曲作ったよ。スタジオでのジャム中にできたものも多くて、そういう風にこのアルバムはできたんだ。毎日スタジオに行く度に新しく出来た素晴らしいものが聴くことができて楽しかった。全ての素晴らしい可能性が見えたからね。それを実際に聴けるのはとてもいい気分だよ。俺にとって、バンドの成熟に一歩近づく作品だった。『Vol.3: The Subliminal Verses』で近づき始めていたけど、『All Hope Is Gone』では、俺たちが凶暴さを音楽への別のアプローチからブレンドできることに気がついたんだ。ヘヴィさを保ちながら多様性も持てる。もしPaulの話をしたいなら、このアルバムは人々をその頃に惹き付けたままにする素晴らしいアルバムだったよ。

  • 1