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INTERVIEW

MANAFEST

2012.03.30UPDATE

MANAFEST

Interviewer:KAORU Translator: Yuga

-ほぼ2年ぶりの新作完成おめでとうございます!今の率直な感想を教えてください。

今はとても良い気分だよ。今はアメリカにいてちょうどライヴを終えてきたところで、ファンに会いに行ってサインとかをするところなんだ。

-この2年の間にはどのように過ごしていましたか?『The Chase』をリリース以降ミュージシャンを辞めることまで考えていたという話を聞いたのですが、その理由はなんだったのでしょうか?

いかに愛が選択肢のひとつではなく決意であると感じるように、僕たちは日々、何を感じるか、ネガティヴでいるか、ポジティヴでいるかなどの選択肢を与えられていると信じているんだ。音楽業界は最も厳しいけど、しかしやりがいのある業界だと思うんだ。そして人間は時に間違ったことに集中してしまうことがある。それが僕のやっていたことだよ。僕は音楽を作ることがとても好きで、ライヴで演奏することも大好きなんだ。でも僕が妻から離れていることが、物事をとても難しくしたんだ。そのことによって、深い悲しみを感じた時期があって辞めたいと考えたんだ。でも僕は頑張り続けた。そしたらいつものように、全てのことが上手くいき始めたんだ。必ずそうなるんだよ。僕たちはただ辞めてしまうなんてことはできない。それがこの『Fighter』のコンセプトの由縁だよ。

-アルバム制作に取り掛かったのはいつ頃からなのでしょうか?

去年の2月にナッシュビルで、友達のSeth Mosleyと作り始めたんだ。彼とは2010年後半にツアーで会ったんだ。このアルバム制作はかなり長いプロセスの中進めて来たから、落ち着いて曲を成長させることにたくさんの時間を使うことが出来たよ。

-日本盤では、日本語詞で歌われた『君はファイター(KIMI WA FIGHTER)』が1曲目に収録されていますね。震災から1年が経った今、あなたが送ってくれたこの曲にとても勇気付けられました。本当にありがとうございます。

どういたしまして!日本語でレコーディングできたのは僕の誇りだよ。

-Youtubeに公開されているリリック付きのPVも拝見しました。歌詞のテーマである“どん底から立ち上がる”という信条は、あなたが18歳の時に大怪我をしてプロスケーターの道を諦めたという経験から一貫されていましたが、この曲を作るにあたって、当時のことがフラッシュバックして少し辛い思いをされたということもあったのでしょうか?あなたが経験した痛みが伝わってきたからこそ、胸に響きました。

僕は曲を書く時、度々感傷的になるんだ。そしてそれは、人々の心に響くものになる。それが僕のゴールでもあるよ。僕は過去のことをあまり長いこと引きずらないタイプなんだ。自分を勇気づけるために、過去の栄光に想いを巡らせるということはあるけれどね。

-あなたの住むカナダでも、日本の震災以降、原発の安全性について議論が交わされているようですが、あなた自身はそのことに対してどう思っていますか?

僕はピカリング(オンタリオ州)という小さな町で育ったんだけれど、小さい頃に学校で放射線を防ぐ為の薬を飲まなければいけなかったことを覚えているよ。80年代から90年代の頃、人々は原発のあるピカリングに住みたがらなかったんだ。でも日本の震災が起こったことで、人々は昔ほど原発に対して気にかけていなかったんだということが明らかになったよね。何事からも学んで、未来に進むために適切な対応をしていくことが重要だと思うよ。

-アルバムの話に戻りましょう。今作はタイトルが「Fighter(闘士)」ですが、一貫されたエモーションが感じられ、力強さと同時に、これまでのアルバムの中で一番と言っていいほどの哀愁を感じました。

この作品はたくさんの感情が込められていて、哀愁やエモーショナルな雰囲気を感じられる中で最後に希望の光が見えるような作品と取れると思う。人生において希望の光を見るために暗い場所へ足を踏み入れなければいけない時もあるんだ。重要なのは、そこに留まり続けるのではなく前進し続ける。言い換えれば、脱出できるまで戦い続けることなんだ。

-トラックは、ヒップホップよりもほぼロック色が強いですが、そうなったのはなぜなのですか?『The Chase』もロック色の強い作品でしたが、その延長線上だと考えていいのでしょうか?

そうだね、これは完全に『The Chase』の延長線だよ。あの作品で、僕はヒップホップから完全に離れたんだ。まあラップの要素はまだ残っているにしろね。でも僕は今もっと歌っているし、声域を広げて新しいことを試したりしているんだよ。特に「Prison Break」や「Never Let You Go」なんかを聴けばわかると思うけどね。

-今作のトラック作りに参加したアーティストやプロデューサーがいたら教えてください。作曲プロセスは、前作までと同じ感じでしたか?

「Human」と「Throw It Away」はAdam Messingerと作ったんだ。彼は僕の声の裏でハーモニーを歌ってくれて、あとはSeth Mosleyが同じように彼のプロデュースの「Heart Attack」や「Not Alone」なんかで歌ってくれたよ。