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INTERVIEW

TRILLIUM

2011.12.01UPDATE

2011年12月号掲載

TRILLIUM

Member:Amanda

Interviewer:ムラオカ

-サウンドですが、ゴシック的な要素が強いと感じました。あなたが考える理想のTRILLIUMサウンドとはどのようなものでしょうか?

全て自然に出来上がったものなの。曲作りに関してはわざとらしいものを作ろうという気はないの。それは己の芸術性に対する冒涜に過ぎないわ。音楽は自分の感情のはけ口であり、自分を自然と導くものなの。それが最近ではダークな方向へと向いているだけの話よ。だから普段はハッピーでポジティヴでいられると思っているわ。己の中の悪魔を音楽という方法で解き放っているからよ。前にも言ったと思うけど、様々なロックやメタルの要素を持っているかもしれないけど、このアルバムはメタルというジャンルの枠の中で作りたかったの。HDKの頃から曲が溜まっていたし、ジャンル的に統一したコンセプトの中でまとめるのもひとつの方法だと思ったの。次のソロ・アルバムを作った時にまた色々なジャンルを取り入れればいいと思っているわ。

-アルバムを作るにあたって最もこだわったことを教えてください。

自分はミュージシャンでありながらもライターでもあることから音楽と同じぐらいに歌詞が重要だと思ってる。自分が信じていないことについて歌うことはできない。だからこそ、私の歌う歌はとてもエモーショナルな部分を持っているの。主に人間関係の難しさや人が直面する様々な試練を題材にしているの。リスナーが例えやすいようなテーマを使っているわ。でも、今回のアルバムは少しバイオレントな一面もあると思っているの。オープニング・トラックの「Machine Gun」は予想もしていない時に他人に踏みつけられ絶望的な状態になった時のことを歌った曲。傷つけられ、その後の怒りと人間関係も描いたものよ。「Justifiable Casualty」はアメリカ南北戦争で夫を失った未亡人が戦争が過ちであることを人々に伝えようとしている内容の歌なの。人間は戦争を巨視的な規模で考えることが多いけど、家族を失ってしまった個人の体験談等を聞くと更に衝撃的よ。やっぱり最もこだわったことはこの10年間に培った経験を元に心からの自分を現すこと。あのバンドの音に近づけたいとか、もっとリフが必要とか、オーケストレーションが必要とか・・・そういったこと心配することなく作品を作ることだったの。この作品は自分を満足させるためのもの、そして今までに自分の中から出そうとしていた音楽を出すための作品よ。

-バックの楽器隊はどなたが参加されているのでしょうか?

ギターとベースはSascha Paethと元AFTERFOREVERのSander Gommans、ドラムはSaschaとOlaf Reitmeier、キーボードはSaschaにMiro、そして私よ。

-プロデューサーにSascha Paethを起用した理由を教えてください。

Sascha Paethとは昔から仕事をした仲なの。仕事でもプライベートでも良く知っている仲だから一緒に作業をするのがとても楽なの。彼は私たちのビッグ・ボスよ。Gate Studioで働いている誰もが彼に感謝をしているわ。とても有能な上にもの凄い努力家なの。彼をとても尊敬しているし、感謝もしているわ。今回のアルバムのプロデューサーということで、最終的な作品の出来は彼にかかっていたと言っても過言ではない。そしていつものように彼は最高の結果を出してくれたと私は思っているわ。

-PVを見させていただきました。撮影場所は古城でしょうか?また撮影時に苦労したことがありましたら教えてください。

そうよ、廃墟となった古城で撮影されたの。風と雨がひどかったから撮影が大変だったのと、夜はとても寒かったのが辛かったけど、撮影スタッフが優秀なプロフェッショナルばかりだったので全て順調に撮影が行われたわ。

-TRILLIUMとしてライヴ活動は積極的に行っているのでしょうか?

勿論よ!今、ツアーの計画を立てているところよ。決まったらすぐに発表できると思うわ!

-あなたは今までいろいろなバンドとコラボレーションしていますが、その中でも特に印象深かったものと、その理由を教えてください。

どのバンドも私をミュージシャンとして、そしてひとりの人間として成長させてくれたと私は思っているの。どのバンドやプロジェクトも印象に残っているわ。中でも印象深かったのは2000年にSaschaとGate Studioで作った最初のソロ・アルバム。それと2002年~2003年に書いたAINA、それに様々なメタル・バンドと仕事したことや、Sander GommansとHDKでスラッシュ系の音楽を作ったことかしら。AVANTASIAと仕事をしたことや「Windows」のリリース、そして今回のTRILLIUMも印象に残るプロジェクトだと思っているわ。

-あなたはヴォーカルのインストラクターをやっているとのことですが、音楽学校などで教えているのでしょうか

所謂、普通のヴォーカル・インストラクターをやっている訳ではないのよ。私は技術的な指導をしたりはしないの。何人かのシンガーに表現方法やイントネーション、チューニングやリズムの基礎を指導したことはあるけど、基本的には定義することが難しい様々な要素を上級者向けに教えているの。音楽学校では教えていないわ。