MENU

激ロック | ラウドロック ポータルサイト

INTERVIEW

LILLIX

2011.09.06UPDATE

2011年09月号掲載

LILLIX

Member:Tasha-Ray Evin(Vo&Gt)  Lacey-Lee Evin(Vo&Key)

Interviewer:山本 真由  Translator : 国田 ジンジャー

-レーベルの解体やメンバー・チェンジなど、紆余曲折を経てのニュー・アルバム『Tigerlily』完成おめでとうございます!本国では既に1年ほど前にリリースされている作品ですが、周囲の反応はどうですか?

Tasha-Ray Evin (以下T):今の所の反応は最高よ!自分たちのアルバムが100%自分たちのものだと分かっているのは報いのあることよね。努力した成果だと思ってる。アルバムのレコーディングに1年かかったけど、その価値はあったわ。日本のファンに届けるのが楽しみ!

Lacey-Lee Evin (以下L):反応は最高よ!前作から4年経っているので、ファンがぞろぞろ姿を現して、喜んでくれたわ。

-そして今回、日本でもリリースが決まったことについて、どういった経緯があったのでしょう?メジャー傘下にあったMaverick Records時代と比べて、色々困難な過程があったと思うのですが…。

T:今まではMaverickがすべてやってくれていたけど、インディー・バンドになった今、自分たちで何もかもやっているのよ。ただ、日本にはSPINNINGという素晴らしいレーベルがあるので、彼らなしでは絶対にリリースなんて不可能だったと思う。私たちのことを信じて、応援してくれていることにとても感謝しているわ。ニュー・アルバム『Tigerlily』が完成するまでずっと待っていてくれたの。ありがとう、SPINNING。

L:何年も前からSPINNINGとリリースについて話し合っていたわ。とてもいいレーベルで忍耐強いの。レコーディングには一年かかったわ。カナダで『Tigerlily』をリリースしてから、スタジオに戻って、日本向けのボーナス・トラックのレコーディングをすることにしたけど、地震と津波があったからすべて保留になってしまったの。リリースは数ヶ月伸ばして、みんなの生活が元に戻る頃にすることに決めて、今に至るというわけよ。でも全く間があいた感じはしないわ。SPINNINGとは仕事がしやすくて、私たちの意見を大事にしてくれるから。

-本作は、サウンド的にも困難を乗り越えた芯の強さというか、バンドとしての成長が伺えるパワフルなアルバムに仕上がっていますね。作品を通してのテーマや一貫したメッセージ等はあるのですか?

T:『Tigerlily』のテーマは“どんな結果だろうと、突き進むこと”。辛い時を経る事で人生について学べる。諦めたくても、諦めてはいけないの。私たちは成功したと思った時にすべてを失った。一瞬で何もかも奪われた。家族と音楽への情熱のお陰で続けることができたわ。Laceyと私が彼女のキーボードでメロディを歌う、言わば原点に戻ることができた。子供に戻ったような、何の重圧も感じず、97年にバンドを結成した頃のように。だからニュー・アルバムに『Tigerlily』というタイトルをつけたのよ。それが私たちの最初のバンドの名前だったから。

L:私にとってこのアルバムのテーマは忍耐力だと思う。2ndアルバムが出て、Maverick Recordsが消えてから沢山の個人的な苦労があった。メンバーやマネージメントが辞めて、収入もなく、どうやって生きて行こうか迷っていた。個人的な関係も崩れてしまったり、愛しい人を失ったりした。とても大変な時期だったけど音楽を作り続けて、バンドをまた結成しようと決めた。ここにある曲はその頃を映し出しているの。人生って辛い時もあるけど、きっと良くなるから続けないと!

-前作は、80’sや90’sポップの影響が強い印象があったのですが、5人体制となりギターが2人になったことで、ギターのサウンドに厚みが出来て、ロック色が強くなりましたね。

T:そうね、私たちはロックの一面を失うことはしなかったわ。父親のお陰でクラシック・ロックを聴きながら育ったの。でも様々なジャンルが好きよ。80年代、90年代、ダンス、ロック、ポップ。次のアルバムはどんなサウンドになるかしら?

L:私もそう思う。いつもバンドとしてやってきた。楽器を弾いて、曲を作るけれど、このアルバムはミュージシャンとしての私たちを現した。もっとヘヴィなギターやギター・ソロ、大きなドラム・サウンド、独特なキーボード・ラインに力強いヴォーカルまで。レコーディングしている時の自分たちの気持ちを表しているので全体的にアルバムはパワフルで感情的になっているのよ。

-前作リリース以降、特に多くのメンバー・チェンジがありましたが、ドラマーのEric Hoodicoffについては、07年という比較的早い段階からバンドに加入し、本作ではギターを弾いたり曲作りにも参加していますね。彼はどんな人物ですか?

T:実はEricは私たちの従兄弟なの(笑)。とても才能があって、何でも演奏して歌える。彼との付き合いは長いわ。Alicia Warrington(元Dr)がバンドに加入する前に彼はオーディションを受けているのよ。でも、最初の頃のレコーディングではフライトに乗り遅れたからAliciaが加入した訳。今はもう3年も一緒にやっていて、素晴らしいドラマーでもあり、ソング・ライターでもあるわ。日本でライヴを楽しみにしてね。彼はとてもユーモラスだし。

L:Kim(Urhahn /元Dr)が05年にクビになった時にEricがオーディションを受けたの。EricかAliciaだったけど、そのときはAliciaに決まった。Ericは私たちの地元のクランブルック近くにあるキャッスルギアという小さな町に住んでいたの。従姉妹が彼と友達だったから、長い間連絡し合ってた。その後、Louise (Burns /元Ba&Vo)とAliciaが脱退してからバンド・メンバーを捜し始めて、すぐにEricのことが頭に浮かんだわ。MSNメッセンジャーを使って、彼に07年の1月に加入してくれるように頼んだのを覚えてる。彼は引き受けてくれて、週末のキャッスルブルックから来てくれていた。LILLIXの曲を練習して、新しい曲も作り、『Tigerlily』曲にもなったものもあるわ。Ericは卓越したギター・プレイヤーでもあり、SAVAGE BLADEというバンドをやっていたし、もう一つのバンド、THE FUCKSTIXXではフロントマンもやっている。それから彼とは遠い親戚だってこともわかったの。