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INTERVIEW

KIDS IN GLASS HOUSES

2011.08.10UPDATE

KIDS IN GLASS HOUSES

Member:Aled Phillips(Vo)

Interviewer:MAY-E  Translator : Yuga

-KIGHのMyspaceにジャパン・ツアーのビデオが上がっていますね。昨年はPUNK SPRINGへの出演の他、9月にはYOU ME AT SIXとカップリング・ツアーでも来日を果たすなど、昨年は日本のファンとの距離が一気に近くなった1年だったと思います。ジャパン・ツアーでのエピソードなどがあれば教えてください。

僕の人生で一番最高だと言える瞬間のいくつかは日本で経験したよ。ファンのみんなはいつも敬意を示してくれるし、とても礼儀正しくて、日本を訪れることができて本当に嬉しいよ。08年のSUMMER SONICでの来日は特に感慨深いな。全てのことが新しくてエキサイティングに感じたんだ。みんな僕たちにとても良くしてくれたし、SUMMER SONICは今でもお気に入りのフェスティバルのひとつさ。大阪のステージからの眺めは本当に素晴らしかった。ロックロックでもとても楽しんだよ。

-3rdアルバム『In Gold Blood』の完成おめでとうございます。イギリス/日本で同時発売さることが決定していますが、アルバムを完成させた今のお気持ちを聞かせてください。

今ちょうど聴いていたところなんだけど、このアルバムは僕たちが今まで作ってきたものの中で最高の出来だって心から思ってる。本当に誇りに思っているんだ。たぶんメンバーそれぞれが成長して大人になったから、これは僕たちの完成版だと言えるアルバムなんじゃないかな。

-前作から約1年と短いスパンで新作がリリースされる訳ですが、制作にはどのくらいの時間をかけることが出来ましたか?

曲を書くのにまるまる3ヶ月かけたよ。『Dirt』を書いているときはプレッシャーに押さえつけられていたから、僕たち自身がどんな存在か探すことに苦労したんだ。でも今作では自分たちが何をしたいか、何を目指したいかがしっかり決まっていたから、このバンドとしては今まで一番クリエイティブな時期だったんじゃないかと思う。

-今作『In Gold Blood』は、あるひとつのテーマに沿ったものになっているとか。まず、今作をコンセプト・アルバムにしようと考えたのは何故でしょうか。

僕たちはいつも新しいことに挑戦しようとしているんだ。コンセプト・アルバムは僕たちのやったことがないもののひとつだったからね。この『Gold Blood』というタイトルは、『Dirt』をレコーディングしていたときから持っていたアイディアだったんだけど、なぜだか分からないけどその時には使わなかったんだよね。で、このアルバムを書き始めた時に、そのタイトルがぱっと頭に浮かんだんだ。ひとつのアルバムがどのように聴こえて、どのように展開して、どのように理解され議論されたいか、しっかりとしたイメージを持ったのはこれが初めてだったよ。歌詞を書く良い訓練にもなった。言葉はいつも僕にとって重要なものだけれど、ときに時間をかけられないがために、歌詞を通して伝え切れなかったメッセージが出てきてしまうことがあるんだ。でもそんな僕が“準備出来過ぎた”ことがあるとしたら、今回のアルバムかな。

-『In Gold Blood』は、空想の世界の男女2人の物語になっているそうですね。彷徨いながらも求め続けていた答えを探す旅に出るという物語だそうですが、この物語、すなわち『In Gold Blood』を通じてリスナーに伝えたいメッセージとは具体的にどんなものでしょうか?今作のラストが「A God To Many Devils」というタイトルの曲で終わっている点も気になります。

このアルバムは、これを聴いた全ての人に向けて書かれたんだ。だから限られたメッセージを作りたいとは思わない。僕の受け取るメッセージは、他の人が感じることとはまた違うはずだし、それは間違いじゃないんだ。僕の精神から生み出されたものだけれど、今はこの曲たちはリスナーのみんなのものなのさ。ラスト曲のタイトルは、ヴォーカルのレコーディングが終わりかけの頃、ロンドンを一人で歩いていて、“A God To Many Devils”と名付けられた美術展のフライヤーを見つけて、そこから盗んだんだよ。心を打つタイトルだったんだ。このアルバムの大部分は、倫理や道徳、宗教、人々の善悪に対しての考え方を扱っている。典型的には、神に従うということは良い事だと仮定されているけれど、それは必ずしも正しいとは限らないんだ。今日の世界を見れば分かるようにね。純粋さや美徳は相対的であり主観的で、誰かによって基準を定められるものではないと思うんだ。僕たちは自分自身の中でそれぞれ善悪に対する価値観を持っていて、それは人間的に正しい事であると思う。バランスを見つけることが大切なんだ。

-なるほど。“Gold Blood”とは一体何でしょうか。

物語をリードするキャラクターと、彼を取り囲む人々や、信念や力といった彼らを導く存在を象徴しているんだ。彼らは仲間同士で、完璧ではないしそうなろうともしていないけれど、良い意思を持っているんだよ。