
-はじめまして、激ロックです。インタビュー宜しくお願いします。
はじめまして。こちらこそよろしく。
-新しいドラマー、Luke Johnsonが加入した現在のバンドの状態はいかがですか?Lukeを新たにバンドに迎えた経緯を教えて下さい。
Lukeは俺たちのバンドでドラムをやってくれている。今後、LukeはLOSTPROPHETSの正式なメンバーになると思うよ。だけどバンドって、ほら、結婚と一緒だ。これ前にどこかで言ったことあるかもしれないけどさ、結婚って、いいなぁと思った女の子とある程度の時間を共有して、お互いのことを良く知ってからするものだろ?バンドも同じだよ。俺たちはLukeと何回かライヴをやって、バンドとしてどんな感じになるか見て、感じてみたかったんだ。で、実際やってみたら今までのライヴは全て完璧にうまくいったよ。
Lukeは本当にすごいやつだ。彼は俺らのバンドに常に前向きな姿勢、情熱、そして努力の大事さを再確認させてくれたんだ。あと、Lukeは俺たちと育ってきた環境やバックグラウンドが似ているから、すぐにメンバーと馴染むことができたよ。
彼は以前、BEAT UNIONというバンドにいて、SUMMER SONIC08の時にも俺たちはLukeや彼のバンドメンバーと軽く挨拶していたんだ。SUMMER SONIC08のあと、BEAT UNIONは色々と大変な時期を迎えていたみたいで、一時休止していたんだ。それと同時期に、俺たちのドラマーだったIlan Rubinがニュー・アルバムのレコーディング中にNINE INCH NAILSに加入したいからバンドを辞めるって言いだしてさ。レコーディング中にIlanにいきなり抜けられたらどうしようかと思っていたけど、とりあえずレコーディングを終えてからアイツは脱退したよ。Lukeは、俺たちがお世話になったJohn Feldmanとも以前仕事をしたことがあって、彼のことを知っていたんだ。で、JohnからLOSTPROPHETSが新しいドラマーを探しているっていう話を聞いたLukeは、すぐにうちのベーシスト兼、前アルバムのプロデューサーであるStuartに連絡してきたのさ。一応他にも何人かのドラマーをオーディションしてきたんだけど、Lukeが一番俺たちに合うなと思ったから、俺たちは喜んで彼をバンドに迎え入れたんだ。
-そのSUMMER SONIC08のライヴを拝見させて頂きました。日本であなた方のライヴは何度も見てきましたが、あの日のライヴは特に演奏力、パフォーマンスともに素晴らしかったと思います。しかし、その直前の08年6月、完成したアルバムのマスターを全て破棄していたそうですね。SUMMER SONIC08ではバンドとしてとてもいい状態に見えていたのですが、実は苦悩を抱えていた時期だったのでしょうか?
そうだね、あの時期はバンドとしてもミュージシャンとしても苦しい時期だった。まず、俺たちは新しいアルバムのプロデューサーはJohn Feldmanに決めていたんだ。
そして俺たちは、ヴォーカル・ワークとメロディー・ワークのプロデュースの腕の良さで有名なJohn Feldmanをプロデューサーとして迎え入れた。彼がプロデューサーとして関わったTHE USEDの楽曲を聴けば、その腕の良さは明らかだったからね。Johnと初めて会って、じっくり話をした時、“彼ならイケる!”と思ったんだ。話し合いはとてもスムーズに進んだし、彼は俺たちの今回のアルバムのコンセプトを理解してくれているように感じたんだ。そして、Johnならそれを完璧に形にしてくれると確信した。だけど、残念ながら結果はその反対だった。もしかしたらそれは、その当時俺たちは俺たち自身の、そして俺たちの音楽のアイデンティティを本当の意味で確立できていなかったからかもしれない。それは、Johnが描いていたLOSTPROPHETSは俺たちの実際の姿と異なっていたからかもしれない。理由は分からないけど、とにかくうまくいかなかったんだ。俺たちと彼の音楽の感性が違ったからのか、アルバムがどんどん完成に近づいていくにつれて“これって俺たちが求めていたものじゃないよな”って俺たちは感じていた。
バンドって、アルバムの制作時にはプロデューサーの感性を信じなければいけないんだ。レコーディングの最中、このアルバムが完成に近づくにつれて“なんかおかしいな”ってみんな違和感は持ってはいたんだけど、俺たちは最後までJohnを信頼し続けたんだ。だけどアルバムが完成してみて、俺たちは“このアルバムは俺たちをLOSTPROPHETSというバンドとして表現しきれていない”と再確認したんだ。当たり前だけど、気づくのが遅すぎたからアルバムをいじって直すこともできなかった。悲しいけれど、俺らがこのアルバムに投資してきた時間と資金は無駄になってしまった。
そのあと『Liberation Transmission』をプロデュースしてくれたBob Rockとも何曲かやってみたんだけど、やっぱりダメだったよ。誰も悪くないし、誰も責めるつもりはなかったけど、“俺らの表現したいことを理解してくれる人は誰もいないのか”とイライラしつつも困惑していた時に、勇敢なStuartが“俺がやる!”と名乗り出たんだ。今までバラバラだった星が急に整列したかのように、俺たちは俺たちのすべきことが見えたんだ。“自分自身を信じる。そして自分の運命は自分で決めるんだ”ってね。Stuartは最近ではUKのATTACK!ATTACK!のCDをプロデュースしていて、それが最高に良かったんだよ。だから、Stuartのプロデューサーとしての能力の素晴らしさは分かっていたし、それに何よりもStuartはバンドのメンバーでもあるから、俺らが求める方向性を一番分かっていたしね。だから最後に彼に託そうと決めたんだ。
俺たちは、LOSTPROPHETSというバンドの強みはライヴ・パフォーマンスにあると感じている。びっくりするだろうけれど、今まで俺たちが関わってきたプロデューサーは誰一人として俺たちのライヴを観たことがないんだよ。だけど、Stuartは俺らのライヴを知り尽くしている。だからStuartは俺たちのライヴから発せられるパフォーマンス・情熱・エネルギーをCDにインプットすることができたんだ。そういう意味で、俺たちは、今回のアルバムはLOSTPROPHETS史上傑作だと思っているよ。
John FeldmanやBob Rockからは、かなり遠回りしたけど、俺たちが俺たち自身を信じるべきだということを気付かせてくれた。実際、Bob Rockはやっぱり俺たちは俺たち自身でアルバムを作ると決断して、それを伝えた時、彼は俺たちをとても応援してくれて“それはいい決断だ”とさえ言ってくれたんだ。こういう経験を通して、俺たちは自分たち自身を信用すること、自分たちのアイデンティティを確立することの重要性を学んだよ。だから、彼らには感謝しているんだ。
-なるほど。破棄されてしまったマスターの方を今後世に出す予定はあるのでしょうか。
John Feldmanと制作した曲かい?ないだろうね。
-そうしてまで手にしたかった新たなサウンドがあったということなのでしょうが、それは具体的にどのようなものですか?
新たなサウンドを手にしたかったというわけではなくて、俺たち自身をもっとうまく表現したかったんだ。今まで俺たちはライヴでのパフォーマンスとスタジオでのレコーディングのバランスをうまく取れていなかったと感じていたんだ。『Liberation Transmission』の時も実はそう感じていた。例えば、ライヴの時に俺らが奏でるハーモニーはスタジオの時には無くて、スタジオの時に俺らから出てくるクリエイティビな感覚はライヴの時には無かった。そのバランスを取るのが難しくて、俺たちはずっと葛藤していたんだ。だけど、『The Betrayed』ではStuartがそれを見事に解決してくれた。アルバムを聴く度に“これはマジックじゃないか”と感じるくらい、その2つのバランスが見事に取れていて、今まで悩みの種だった2つの間のギャップがなくなっているんだよ。それに、俺たちは自分たち自身でアルバムを作るという大きなリスクに出ながらも、俺たち自身で最高のロックアルバムを生み出すという大きな快挙を成し遂げられたことを誇りに思っているよ。
-本作には『The Betrayed』(=裏切り)という非常にネガティヴなタイトルが付けられていますが、このタイトルに込められた意味は?
このタイトルは俺たちがここ数年、色々なことに耐えてこなければいけなかった、という状況から反映されたものだよ。物事の最中に“やっぱりやめた”って裏切られたりだとか。他人に俺らがやりたいことを一生懸命伝え、分かってもらい、その人の考えを俺らの考えと一致するものに変えてもらうのはとても大変な作業なんだ。その人の信頼や助けがいるのに去って行かれることや、世間に色々と公言しておいて、“やっぱりやめた”という一言で自分の将来にヒビを入れられることは、背中をナイフで刺されるようなもんだよ。俺たちはこういうことを何回も経験したけれど、お互いを励まし、高め合い、今まで誰も想像していなかった“自分たちでアルバムを完成させること”を成し遂げられた。
もちろん、そういう事も関係しているけど、このタイトルの由来はもう1つあるんだ。Ianは、彼の周りの人が落ち込み、失望している時に、常にポジティブな曲を歌わなければいけないということが苦しくなってきていたんだ。それを見かねたStuartを初めとするバンド・メンバーは、Ianに“みんなが期待しているものじゃなくて、もっと個人的な感情を正直に歌ったら?”と助言してみたのさ。そしたら暗くて深い世界観のある曲ができたんだ。だから、タイトルは歌詞にもちゃんと反映されているよ。けれど、皮肉にも全ての曲が暗く憂鬱な感じがするわけではないよ…というか、真逆だね。
LOSTPROPHETSはキャッチーで美しいコーラスが好きだし、それを得意としているから、これからもこのスタイルでいくよ。でもそれと同時に今回は、このアルバムは深い暗さに包まれている。『The Betrayed』を聴くということは、誰かに“大丈夫だよ、きっと全てうまくいくよ”と優しく微笑まれながら、お腹をナイフで刺されるみたいな感覚だね。
-どのような精神状態で『The Betrayed』の制作に取り掛かっていたのでしょうか?
周りのみんなに“ほとんど完成されたアルバムを破棄して、自分たちの手でアルバムを制作する”ということを公表したときの俺たちのテンションメーターは完全にふりきっていたね。毎日がとても新鮮で、自分たちや“音楽”というものに対して今までになかったやる気や尊敬の意を覚えたよ。あと、このアルバムが失敗した時の全責任は自分たち自身、特にStuartにあったから、今まで以上に“責任感”というものを感じたね。俺たちはこれをとても前向きに捉えたよ。だから“自分たち自身を信頼したら、こんな素晴らしいものができるんだぜ!”ってことを早く世界に見せつけたかったな!そして、音楽業界に“アーティストが自分自身に自信を持ち続けなければ成しえないことがある”ということを証明したかった。なんだか10年前に戻ったようだったな。自分たち以外は誰一人として信用しないで、全部自分たち自身で作り上げる。今の俺たちぐらいのレベルのバンドで、こういう偉業にチャレンジする勇気があったバンドは何組いただろうか?“レコーディングはスタジオでしなければいけない、アルバムの制作はプロのプロデューサーに任せなければいけない”。音楽業界が作り上げたそんな腐った常識はファックだぜ!自分自身を信じろ。そして出来るものなら全てを自分自身で作り上げろ。お前のことを一番大事に思っているのは紛れもなく、他の誰でもなく、お前なんだから。
-新作『The Betrayed』を聴かせて頂いて、過去3作のいずれとも異なり、さらに一枚のアルバムの中にも様々なスタイルの楽曲がひしめき合っている、とても充実した作品だと感じました。
俺が今まで話してきたこととその口調でわかるだろうけど、俺たちは音楽業界の常識を覆すような膨大な可能性と、それを実現させるための情熱と音楽に対する誠実さを世界に公にする準備ができているんだ。俺はこのアルバムを誇りに思っている。そしてバンドのメンバーをとても誇りに思っている。俺たちはこのアルバムを人々に早く聴いてほしくてたまらないよ。俺は、このアルバムは今から何十年経っても聴き継がれるくらいのクオリティーがあると思うんだ。もし、俺がこのアルバム以降何も音源を世に配信しないまま死んだとしても、今回のアルバムは俺にとって偉大な遺産だから、幸せに息をひきとれる気がするんだ。
-ダークなシングル曲「It's Not The End Of The World, But I Can See It From Here」は既にUKのラジオ局でオンエアされているそうですが、ファンからのリアクションはいかがでしょうか?
LOSTPROPHETSのファンは世界で一番最高なファンだよ。バンドをやっている人のほとんどは自分らのファンが最高だって言うけどさ、俺たちのファンをほかのバンドのファンの前に突き出したら、俺たちのファンが絶対に勝つね。彼らは俺たち対してまっすぐな情熱・愛・忠誠さを向けてくれるからね。シングルがラジオで放送されたらすぐに沢山の良い反応をもらったよ。それだけじゃなくて、アルバムには入っていないシングルのB面の曲もすごく受けが良かったよ。B面の曲へのコメントで“こんなにすばらしい楽曲がアルバム収録から削られて入らないっていうことは、アルバムは最高に間違いないですね!”というものが多かったんだけど、俺から見ても、このコメントは的確だと言わざるをえないね。アルバムに入れる曲を厳選して11曲に絞るのは心苦しかったし、簡単な作業ではなかったけど、みんながアルバムから削った曲も聴いてくれて、そして気に入ってくれてすごく光栄だよ。今回のCDに収録されている11曲は、すべてじっくり厳選されたものだから、このアルバムは完璧だよ!欠点なしだよ!
-同曲のヴィデオ・クリップも既に完成していますね。無機質な色使いがとてもクールですが、これは地元で撮影されたものですか?
このヴィデオ・クリップはロスの下町で撮ったものだよ。撮影の日はただでさえめちゃくちゃ熱かったのに、たくさんの照明ライト浴びたから、滝のような汗をかいたよ。今まであんなに大量に汗をかいたり熱い思いをしたりしたことはなかったよ。本当に初めてだった。そんな中で出来上がったあのミュージック・ビデオは、楽曲にぴったり合っていると思うし、最高なものが出来たと感じているよ。
-「Dstryr and Dstryr」は、RAGE AGAINST THE MACHINEを髣髴とさせるベースラインが印象的な、パワフルな一曲ですね。LOSTPROPHETSが初期のエナジーを取り戻したことを印象付ける1曲だと思うのですが、そのあたりは意識しましたか?
確かに今回のアルバムには初期のLOSTPROPHETSを彷彿させるものが何曲か入っているね。俺は、この『The Betrayed』は『Start Something』の迫力とエナジーと、『Liberation Transmission』のメロディーラインの美しさと綺麗なコーラスワークを兼ね備えたアルバムだと思うんだ。でもデビュー・アルバム『The Fake Sound Of Progress』の頃の自由な精神も忘れていないよ。こういった意味で、今回のアルバムはLOSTPROPHETSの究極の一枚だと言えるんだ。
-「Dstryr and Dstryr」以外にも、デビュー・アルバム『The Fake Sound Of Progress』やセカンド・アルバム『Start Something』の頃のようなアグレッシヴな楽曲「Next Stop Atro City」が収録されていますね。楽曲は全て、08年夏以降に書かれたものですか?
今回のアルバムに収録した楽曲は全て、何度も歌詞を書いては変え、編曲しては変えっていう作業を何回やったか覚えていないほど繰り返した後、ようやく完成したんだ。だけど確実に覚えているのは、全て08年の夏かそれ以降に書いたっていうことだよ。
-ハードな側面から一転、「Streets Of Nowhere」は前作『Liberation Transmission』以上にキャッチーな楽曲ですが、この曲がアルバムの雰囲気をまた変えていますね。これほどポップな楽曲を『The Betrayed』に収録した理由は?
俺たちは元々、様々な音楽から影響を受けていて、今回のアルバムの数ある楽曲の中ではこの楽曲がそれを表すことになったね。昔はこういうことをすると“リスナーを混乱させるからしない方がいいんじゃないか”っていう指摘を人々に受けてきたけど、俺たちは彼らにShut up!と言い放ち、俺たちは俺たちがCDに入れたい曲を入れることにしたんだ。LOSTPROPHETSのアルバムには毎回必ずそういう他の曲とは雰囲気が違う、飛び出た楽曲が収録されているんだ。
『Start Something』で言えば「Burn Burn」がこれに値する楽曲で、『Liberation Transmission』は「Can’t Catch Tomorrow」がそうだ。俺たちは俺たちのスタイルをこうやって貫いてきたことで、人々はLOSTPROPHETSを“折衷的なバンド”として受け入れるようになったよ。俺たちは“自分たちの道は自分たちで決める”という信念を持っているからね。だからきっと「Streets Of Nowhere」も、時が経つにつれてLOSTPROPHETSの典型的な楽曲として人々に受け入れられると思うんだ。だって考えてみてよ、10曲入りのアルバムで、10曲が10曲全て同じような感じだったら誰がそれを聴きたいと、買いたいと思うだろうか。そんなのつまらないだろ?
-「Rooftops」にも匹敵する名曲「Darkest Blue」は、これまでのLOSTPROPHETSらしさを押さえながらも“ヘヴィ・ロック・バンド”からの脱却を感じさせます。特に「Darkest Blue」の壮大なサウンド・アプローチが興味深いのですが、本作で新たにチャレンジしたことを教えて下さい。
もちろん、俺たちは曲を作る時には常に自分たち自身にチャレンジしているよ!「Darkest Blue」はヘヴィ・ロックの典型的な例のような曲だけど、歌詞をよく聴いてみると、とても暗く、深い闇に包まれている。これは俺たちにとって新しい試みなんだ。今まで“Wake up!(目を覚ませ!)”とか、“Start something, do something with your life.(新しいことをはじめるんだ、人生を変えてやるんだ)”みたいな歌詞の曲が多かったけど、今作の楽曲はIan自身の心境・精神状態がすごく反映されていて、楽曲は「溺れる」ということを比喩的に表現しているものが多いように俺は感じている。見えない何か、例えばサイレンとかによって、暗い場所に導かれているイメージ。もしかしたら、歌詞に出てくる“you”とはIan自身なのかもしれないね。このアルバムでは、世が秘めている暗さがLOSTPROPHETS特有の壮大なコーラス仕立てになっているんだ。この間、誰かが「Darkest Blue」を“Incubusがバンド活動中ずっと書こうと試みていた曲”と表現していたんだ。俺はこの言葉を素晴らしい褒め言葉としてありがたく受け取ったよ。
-ソングライティングのプロセスはデビュー当時から変わりましたか?
今回のアルバム制作で、俺たちはすべての作業を自分たち自身でこなしたり、編集したり、やめる決断をしたりする責任があったんだ。今までは、こういう責任はプロデューサーにもあったから、彼らに任せていた部分だったからね。今回のこういう経験のおかげで俺たちはバンドとして、そして人としてよりタフに、より自分に自信を持つようになったんじゃないかな。また、ソングライティングの過程でも俺たちは自分たち自身の感性・決断、そしてメンバーを信じることを強いられた。その結果、バンドに強い絆が生まれたよ。俺は、デビューから10年経った今もバンドの楽曲を最高の友達と共に書けることが俺の特権であると、とても幸せに思うよ。今回のアルバムのソングライティングにはメンバーは今までで一番真剣に、そして責任を持って、進んで参加したよ。それがちょっとした違いかな。
-楽曲に合わせてIanのヴォーカル・ワークも更に幅が広がったように思いますね。
うん。さっき言ったことと重複してしまうけど、Ianは今作の楽曲には素の彼自身とバンドの今までの経験を正直に反映させることに努力したんだ。他のメンバーもそれに賛成して、応援していたよ。当たり前だけど、バンドのメンバーはそこら辺のプロデューサーよりもIanのことを深く理解している。だから、俺たちはIanが表現したいことを形にする手伝いをすることができたんだ。Ianの声はすばらしい。アルバムを聴いてみれば、みんなもそれが分かると思う。プロデューサーがメンバーのStuartだったことで、Ianは気持ちの全てを楽曲に表すことができた。Ianは100%、本当に全てを出し切ったんだ。レコーディング中、服の袖をつかんで、手を拳にして歌っていたこともあったよ。『The Betrayed』を聴いたら、今俺が言っている言葉の意味が間違いなく分かるよ。
-新作を引っ提げて来日の予定はありますか?
もちろんだよ!新しいアルバムの盛大なパーティーから日本のファンを俺たちが除外すると思うかい!?俺たちは日本のファンを愛している。可能な限り日本に行きたいと思っているよ。
-楽しみにしています。インタビューありがとうございました。
こちらこそありがとう。今回、自分のことをこうして色々話せて良かったよ。また会おうね。
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Betrayed
『The Betrayed』(=裏切り)というネガティヴなタイトルが付けられている通りにシングル曲「It's Not The End Of The World, But I Can See It From Here」はこれまでにないダークな雰囲気を纏っているが、RAGE AGAINST THE MACHINEを髣髴とさせるベースラインが印象的な「Betrayed」や、アルバム『The Fake Sound Of Progress』や『Start Something』以上にアグレッシヴな「Atrocity」など、LPSが初期のエナジーを取り戻したことを印象付けるハードな側面から、ミュージカル調にキャッチーな「Streets Of Nowhere」、リズミックな「Rooftops」にも匹敵する名曲「Fade Away」まで、これまでのLPSらしさを押さえながら様々なスタイルの楽曲がひしめき合っている充実した作品だ。特にアルバム後半の壮大なサウンド・アプローチが興味深く、“ヘヴィ・ロック・バンド”からの脱却を感じさせる会心作。 MAY-E |

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