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INTERVIEW

THE BLACK DAHLIA MURDER

2009.10.13UPDATE

2009年10月号掲載

THE BLACK DAHLIA MURDER

Member:Trevor Strnad(Vo)

Interviewer:ムラオカ

-あなたがたはミシガン出身ですが、スウェーデンを始めヨーロッパのメタル・シーンからの影響が大きいですね? 最初にヨーロッパのメタル・ミュージックを聴き始めたきっかけはどんなことだったのでしょうか?

特定の場所のメタル・バンドからの影響ってそんなにないんだよね。俺たちはAT THE GATESとかDARKANEあたりからの影響が大きいんだ。多分ハーモニーとかの歴史は長いと思うんだけど、受けた影響と言ったらPRAYER FOR CLEANSINGとかUNDYINGとかなんだ。

-前作『Nocturnal』はビルボード総合チャートでは72位、ハードロック・チャートで7位と大健闘しましたね?エクストリームなメタルがこれだけの結果を残すとは考えていましたか?

いや、思って無かったよ。クールなことだと思うし、シーン全体に対するステイトメントになったと思う。嬉しい驚きだったね。俺はメタルはどんどん一般的になってきていると思うし、これも確実にその証拠となる出来事の1つになったと思う。

-たくさんのメタル・バンドがシーンにひしめく中、あなたがたは常にリスナーから支持し続けられていますね?あなた方にあって他のバンドにはない魅力は何だと思いますか?

多分、メロディだね。Brianは、まずヴォーカルがない状態で、ギターだけで「歌」に聞こえるパートを書くんだ。それが他のバンドと違うところだと思う。そこがスウェーデンもののパクリだけやってるバンドと違うところじゃないかな。

-ニュー・アルバム『Deflorate』完成おめでとうございます。 今作も最初から最後まで徹頭徹尾邪悪でクールなメタルが詰まりまくっていますが、アルバムの出来には満足しているのではないでしょうか?

最終的に発売するところまで到達してホントに嬉しいよ。この化け物に生命が吹き込まれるプロセスを見るのは本当にエキサイティングだね。それに俺たちはこのアルバムに期待をかけているんだ。これは最も斬新で前向きな曲の集合体で、俺たちの過去の作品よりも、ちょっとだけ個々のアイデンティティも出ている作品なんだ。

-長年共に活動してきたギタリストJohn Kempainenが脱退してしまいましたが、彼が脱退してしまった理由を教えてください。

Johnは、長年バンドをやってきたことで、どんどんバンドに居ることに関して幻滅してきてしまったんだと思う。彼はツアーが楽しくなくなってしまったんだ。彼は会場のキッズともつながりを感じられなくなってしまったし、何も書かなくなってしまった。彼のバンドというプロジェクトに対する意欲がうせてしまったんだよ。彼は最初からそんなにシッカリしていなかったから、まあ彼が去ってRyanが加わったのは結果的にホっとしているような状況だよ。彼は、ずっとポジティブだし、既に物凄くバンドに貢献しているからね。

-Ryan Knightが新しいギタリストとして加入しましたが、彼が加入した経緯を教えてください。

俺たちがJohnが辞めようとしていることを知った時、周りのギター・プレイヤーを探してみようってことになった。メンバーが変わることをいきなり公表することは最初は抵抗があったんだ。今までも俺たちはメンバーを散々変えてきてるからね。ファンもあんまりメンバーが変わりすぎるとイヤだろうなと思って。だから俺たちは先ず、レコーディングを手伝ってくれているJason seucofに、誰か良い人材は居ないか聞いてみたんだ。彼自身も ギター・プレイヤーだからね。彼は直ぐにRyan Knightの名前を挙げたんだ。俺たちはArsisとのツアーで、彼が面白いヤツだということは知ってた。彼はArsisの活動では物足りなくて、新しいバンドを探していたところだったらしい。だから状況は完璧だったよ。大成功のお見合いみたいなノリだったね。その直後にJohnが脱退を決めた。でも彼はその年のツアーは最後まで一緒に周ると決めたんだ。そして良い言い方をすれば、ただの友だちに戻ろうと。全ては計画通りに進んでいたんだよね、ツアーの2日前までは。Johnが寝込んでしまったんだ。俺たちは、どうしようも無くて呆然としたよ。俺たちは彼に「失せろ、二度と顔も見たくない」というような内容のことを言ったな。結局俺たちは4人でカナダを周る羽目になった。Ryanは未だArsisでヨーロッパを周っていたからね。本当に大変だったけど何とか切り抜けたよ。

-Jason Suecofのプロデュースは前作に引き続きですね。前作での彼の仕事ぶりに満足して今作でも起用したのでしょうか?

正にその通りだね。ただアルバムをミックスする作業で彼が有能だって俺たちは感じていたんだ。だから、今回はゼロから彼に関わってもらうことにした。

-Jason Suecofならではの素晴らしい点を教えてください。

彼は真にクリエイティブなプロデューサーなんだ。彼は俺たちの中に入って作業をする。俺がヴォーカルを録っていたら、彼が俺を叱咤して更に上のレベルのものが録れるようにするんだ。彼のテクニカルな部分の音楽のバックグラウンドは彼のバンドCAPHARNAUMで、フロリダのデス・メタル・シーンに囲まれて育ったから、彼が最適な人材だったのかもしれないね。