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WINTERSLEEP | 激ロック インタビュー

WINTERSLEEP:ポール・マーフィー(G&Vo)

インタビュアー : MAY-E

WINTERSLEEP

―はじめまして。激ロック(http://gekirock.com/)です。

-ニューアルバム「Welcome to the Night Sky」を聴かせていただきました。エモーショナルな楽曲での温かみのあるサウンド、静と動の入り混じるダイナミズムが素晴らしい作品ですね。あなた方自身、アルバムの満足度はどのくらいですか?

ありがとう、May-E!仕上がりには凄く満足しているんだ。バンドとして活動を始めた当初から、表現したいと思っていたものを、この作品でやることが出来たと思っている。収録ナンバーを凄く気に入っているし、ひとりでも多くの人達に、ライヴで聴かせたくて、今からワクワクしているんだ。

-プログレッシヴな演奏とその世界観を引き立たせるサウンドメイキングのさじ加減が絶妙だと感じました。奥行きを増しつつも生楽器の柔らかな音の響きがとても心地いいです。こういうアナログ感のある音作りは、やはりコダワリの一つでしょうか?

初期段階のアイディアやパーツの多くは、アコースティック・ギターで作ったものなんだ。あとピアノを使ってやったものもある。だからレコーディング段階で、曲中にそういう音が織り込まれるのは、ごく自然な流れだった。
と同時に、僕達は自分達の音楽を表現するのに、色々な方法を試すのも好きなんだ。曲を一度解体して、最初の形に戻してから、また再び組み直してみたり。今では、これらをライヴでパフォームする時には、慎重に考えつつ、エレキ楽器も使っている。その方がライヴでは、曲を上手く表現出来るんだよね。

-プロデュース&ミキシングにトニー・ドゥーガンを迎えていますが、彼を起用した理由は?また、彼との仕事はいかがでしたか?

トニーは仕事場に、何よりもエネルギーと、それから刺激とそして味わいをもたらしてくれたと思う。 彼がいなかったら、このアルバムは出来なかっただろうね。
それぞれの曲を、僕達が考えていた以上のものに完成させてくれたし、彼のおかげで、とにかく凄く楽しい経験が出来た。彼が手がけたベル・アンド・セバスチャン、モグワイの大ファンなんだ。

-日本デビュー作となる今作「Welcome to the Night Sky」はアルバムのタイトル通り、夜空をイメージさせる真っ黒なカバーにぽっかりと浮かぶ満月が、シンプルだからこそ逆に印象に残るアートワークですね。中を開くと、輸入盤には歌詞は一切書いていないのですが、アルバムに歌詞を掲載しない理由を教えてください。

個人的に、歌詞を自分なりに翻訳・解釈しながら、何かを発見していく過程が好きなんだ。そういう作業って、何だか凄く心地良いと思う。そうして自分なりに解釈していく中で、何かを得たり、何かが失われていったり……そういう部分が自分は前々から好きだったんだ。
音楽を聴きながら、こうじゃないかと考えていることが、実際に綴られていることよりも、良かったりする場合もあったりして。音楽とは、メロディとそこに綴られている表現方法が全て。それは実際に書かれている内容と、同等に意味あるものだと、僕は思っている。
今回日本盤には歌詞が掲載されるからね。英語と日本語という言語の違いはあるけど、音楽を聴きながら色々と想像して解釈してみて欲しいし、歌詞を読んでまた色々な翻訳・解釈をしてみて欲しいな。

-このアルバムのテーマは何でしょうか? どのようなことが綴られているのでしょうか?

歌詞には色々なことが綴られている。なんて、ずいぶん大まかな言い方だけど。つまり、さっきの“色々な翻訳・解釈をして欲しい”という話に戻るけど(この“翻訳”って言葉、もう何度も言っている気がするなぁ!)、とにかく色々な解釈が出来るものが、僕は凄く好きなんだ。
だから作品の内容を語るのは、翻訳の過程を楽しもうって話を、ちょっと否定することになると思うんだよね。ミステリアスなものって、なかなか素敵だと思うんだ。だから、それぞれに想像をふくらませて欲しいな。

-また、曲作りにおいてどのようなことにインスパイアされますか?

色々なものからインスパイアされるから、これひとつと言うのは、本当に難しいな…。素晴らしいバンド、素晴らしい作曲家、素晴らしい人々、小説、作家、美しいカントリーサイド…。

-このようなアートワークに加え、前作は「Untitel(タイトルなし)」だったりと一貫したアーティスティックな手法からはポストロックの影響も感じられるのですが、メンバー皆さんどのようなアーティストに影響を受けたといえますか?

エリックス・トリップ、エレベーター、ディペンデント・ミュージック(僕達の愛しのハリファックス・レーベル)所属バンドすべて、レナード・コーエン、コンスタンチンズ、ソニック・ユース、ウッデン・スターズ、ロウ、ニール・ヤング、ザ・ブックス、ドゥー・メイク・セイ・シンク、ニック・ドレイク、ホット・スネイクス、モグワイ、レディオヘッド、ニーナ・シモン、ハンク・ウィリアムス、ベル・アンド・セバスチャン…レッド・ツェッペリン!…。世界中のあらゆる人達、たくさん居過ぎて、書き切れないよ。だからこれはその中のほんの一部だよ!

-牧歌的な曲まであったりとアプローチの幅の広さも伺えます。メンバー皆さんおいくつですか?

マイク24歳、ロエル24歳、ジョン26歳、ポール27歳、ティム28歳。

-オルタナティヴ、エモ、ポストロックと様々なテイストが合わさった音楽だと感じますが、あなた方自身、Wintersleepの音楽をどう表現しますか?

僕達自身は、色々なタイプの音楽を聴いているからね…。学生時代はみんな、ポストロックとオルタナティヴものに、どっぷり浸かっていたし。ソニック・ユース、モグワイ、クリストファー・ロビン・ディヴァイス、エリックス・トリップ、ダイナソーJr.、アフガン・ウィッグス、バーント・ブラック…。それからソングライター・ミュージック(例えばニール・ヤング、ディラン、レナード・コーエン、フリートウッド・マック)も。つまり、“ソウルのある音楽”…そういう捉えられ方が好きだよ。

-バンド結成の経緯を教えてください。

僕達みんな、ハリファックスの大学に通っていたんだ。みんな小さな町出身で、みんなノヴァスコシアのレーベル“ディペンデント・ミュージック”の大ファンで、若い頃から、同じバンドを渡り歩いていた。ウィンタースリープは、小さなホーム・レコーディング・プロジェクトとして、ロエルとティムと僕とで始めたんだ。その当時やっていた、もっとヘヴィな音楽とは別の、サイド・プロジェクトとしてね。

-Wintersleepというバンド名の由来はなんでしょうか?

最初ね、単語のイメージと音の雰囲気に、凄く魅力を感じたんだ。でも当初は、その時に自分達のバンドの合間の“休憩時間”にやっていた、レコーディングの為の名前でしかなかったんだけど…。で、英語の単語ではないから、辞書にも載っていない。ドイツ語の“Winterschlaf”から来ていて、意味は“冬眠”。僕は当時、ドイツ語を学んでいて、ドイツ語の複合名詞の成り立ち方が、気に入っていたんだ。

-カナダ出身だそうですね。地元のファンの間での新作の評価はいかがですか?

“Weighty Ghost”がカナダ中のラジオで、そうとうオンエアされている。トップ20チャートに入ったんだけど、これは僕達にとっては初めてのことなんだ。嬉しいことにライブも凄く評判が良くてね。凄く謙虚に受け止めている、と同時に、凄く興奮している。こういうタイプの曲がラジオで流れて、そうしてみんなライヴに興味を持ってくれるのは、嬉しいことだね。

-今作で日本デビューも決まっていますが、日本という国にどのような印象を持っていますか?

日本と言ったら唯一、ハルキ・ムラカミの小説からくるイメージだね。僕は彼の作品の大ファンであり、翻訳者(また翻訳だ解釈だって話に戻るけど!!)は素晴らしい仕事をしていると思う。僕、日本語はまるで分からないんだけど。映画“Lost in Translation”も、日本が舞台になっているよね。歓楽街や活気が凄く描かれている。でもこれらはあくまでも、フィクションの世界なわけだから、僕達は本当の姿を見るのを、今から凄く楽しみにしているよ!

-そしてアルバムリリース前に来日公演も決定しましたね!最後に、来日公演への意気込みを聞かせてください。

バンドの仲間と一緒に、日本のような美しい国を訪れることが出来て、とにかく感謝の気持ちで一杯だ。長い間ずっと、果たしたいと思っていたことだし。念願が叶うよ!

―インタビューありがとうございました。来日公演、楽しみにしています。

僕自身もバンドもすごく待ち遠しい! ライヴで会おうね!


WINTERSLEEP Welcome To The Night Sky

2008/03/26 発売
TECI20467

related site:

http://www.wintersleep.com/
http://www.myspace.com/wintersleep
wintersleep

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