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FEATURE

AVENGED SEVENFOLD

2013.08.23UPDATE

2013年08月号掲載

結成14年を迎えたAVENGED SEVENFOLDが3年振りのニュー・アルバムをリリース

ライター:沖 さやこ

“世界一危険なロック・バンド”や、BULLET FOR MY VALENTINEやTRIVIUMと共に“新世代メタル・ヒーロー”などと形容される、アメリカはカルフォルニアが誇るヘヴィ・メタル・バンド、AVENGED SEVENFOLD(以下A7X)。彼らが 6枚目のスタジオ・アルバム『Hail To The King』をこの夏リリースする。The Revの若すぎる死という悲痛を乗り越え制作された前作『Nightmare』は、Billboardアルバム・チャートで第1位を記録。「Nightmare」「So Far Away」「Welcome To The Family」といったヒット曲を生み出した。そんな名作から約3年。ドラマーにArin Ilejayを招いて制作された全10曲は、新たなバンドの結束を感じさせる躍動感のあるアンサンブルが特徴的だ。

バンドは2010年7月に『Nightmare』をリリースし、同年から2011年にかけて休む間もなくワールド・ツアーを敢行。アルバムにはMike Portnoyがサポート・ドラマーとして参加していたが、Mikeはバンドを離れ、2011年からはArinが帯同する。『Nightmare』が10ヶ国以上でダイアモンドやプラチナム、ゴールド・ディスクに輝いたのもあり、公演は世界各国で軒並みソールド・アウト。A7Xは各国のフェスティバルにヘッドライン・アクトとして出演、100万人を超えるオーディエンスの前でパフォーマンスを披露してきた。米軍からの支持も熱く、クウェートやイラクなど中近東にある米軍基地にて、海外にて活動を続ける米軍のためのUSO TOURと名付けれらたツアーも行っている。2012年9月、大人気ゲーム『Call of Duty Black Ops 2』の音源として突如新曲「Carry On」を発表。11月には、同作にキャラクターとして登場し、アーティストがゲーム・キャラクターとして登場するのは彼らが初という記念すべき出来事となった。なお「Carry On」は2013年1月、Billboardのモニター・チャートにて1位を記録している。

バンドは「Carry On」を発表したのと同時期に、今作に向けて楽曲制作をスタートさせ、2013年4月にレコーディングに入った。そして完成したのがこの『Hail To The King』なのだが……なんとこの「Carry On」は収録されていない。すなわちこの10曲は正真正銘最新型のA7Xと言って良い。まず冒頭を飾るのはTrack.1「Shepherd Of Fire」。非常にオープンな楽曲で、互いに自由でありながらも呼応するZacky VengeanceとSynyster Gatesの2本のギターの交錯は高揚せずにいられない。リード曲のTrack.2「Hail To The King」、Track.3「Doing Time」と加速し、Track.4にはヘヴィでシリアスな「This Means War」を投下する。ArinのドラミングはA7Xのサウンドの基盤をしっかりと打ち付ける力強さだ。そして一際華やかな異彩を放つのが崇高な合唱から入るTrack.5「Requiem」。オーケストラ風のアレンジが施された同曲は、ジャンルという概念を吹き飛ばし、よりディープな世界を拡げる。憂いのあるギター・アルペジオのイントロも印象的なTrack.6「Crimson Day」では繊細なメロディと M.Shadowsのしゃがれた歌声に魅了され、正統派メタル・ナンバー「Heretic」「Coming Home」からクライマックスとも言うべきTrack.9「Planets」へ。タイトル通り宇宙的なスケールを感じさせる展開は非常に興味深く、特に後半のホーンをフィーチャーしたサウンドスケープは圧巻だ。そして美しいピアノとストリングスのTrack.10「Acid Rain」で幕を閉じる。明確なコンセプトがあるかどうかは定かではないが、非常に物語性が強く、1曲1曲が濃厚なアルバムだ。スピード感のある攻撃的な「Carry On」の方向性とは異なる趣だが、6作目ならではの深みを十分に感じさせてくれる。結成から14年、更に精力的な活動を続けるA7X。ここ日本で『Hail To The King』の世界を体感出来る日が来ることを願って止まない。

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