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FEATURE

HOPES DIE LAST

2009.10.29UPDATE

2009年10月号掲載

バチカンよりスクリーモの伝道師!「HOPES DIE LAST」ついに日本へ布教上陸!!

Writer ムラオカ

バチカン市国から、ついに来日が決定した「HOPES DIE LAST」だが、遡る事8月8日にINYAFACEよりファースト・フル・アルバム『Six Years Home』がリリースされ、現在外資系のレコード・ショップを中心に話題に上っているので耳の早いスクリーモ・ファン、ロック・ファンはすでにご存知のことだろう。

念のため、彼らの今に至るまでを書いておくが、HOPES DIE LASTの結成は、2004年、当時のメンバーはまだ15歳から18歳という、全員ティーン・エイジャーの時に結成している。当時はTHE ATARIS、BLINK 182やVANILLA SKYなどのパンクロック、ポップパンク・バンドの影響が色濃いサウンドであった。しかしその後、成長するに従ってパンク路線から距離を置きスクリーモ的なサウンドにシフトし、それに伴い若干のメンバー・チェンジを経て、新曲2曲のレコーディングを行った。そのデモテープが今最も勢いのある新興レーベルでありVictory Recordsが配給を手掛けるアメリカのStand By Recordsの目に留まりファースト・EP『Your Face Down Now』のリリースに至ったとのことだ。このEPは日本でもリリースと共に外資系レコード・ショップを中心に輸入盤市場において大きな話題となり、その後インディーズ系のスクリーモやハードコア、エモなどの国内最大のオンライン・ストアである「STM ONLINE」が運営するレーベルgarimpeiro Recordsからめでたく国内盤としてリリースされ好セールスを記録した。なお国内盤解説はMAY-E(激ロック)が書いている。

彼らはこれまでTHE OFFSPRING、ENTER SHIKARI、CALIBAN、BRING ME THE HORIZONなど一線級のアーティストとも共演を果たし、さらに08年には35公演に及ぶUSツアーをMEMPHIS MAY FIRE、CATHERINE、DESTROY THE RUNNERなどのアメリカの注目若手スクリーモ・バンドと行っている。

EPリリース、アメリカ遠征を始めとする度重なるツアーも好評のうちに終え、順風満帆なように見えた彼らだが、2008年末にヴォーカリストNickの脱退に見舞われることになる。しかし彼らの活動は脱退劇で失速してしまうことにはならず、すぐに新メンバーDanieleを加入させることで活動を留めることなく、ファースト・アルバム制作へと入る。その新ヴォーカリストのDanieleだが、THE USEDのBertを思わせるクリーン・パート担当のBechoとの相性が抜群に素晴らしく、このメンバー・チェンジは結果的にプラスに働いているのではないだろうか。

そして本作に当たる記念すべきファースト・フル・アルバム『Six Years Home』を完成させた。彼らが敬愛するVANILLA SKYのDaniele Autore(Vo&Gt)とメンバーMarco(Gt)による共同プロデュースという形でレコーディングされている。
彼ら自身、UNDEROATH、FROM FIRST TO LAST、SAOSINなどのスクリーモやポスト・ハードコア・バンドを比較対象に挙げられるらしい。もちろん前述のバンドたちとの共通点もあるだろうが、激情スクリームに美麗クリーン・パートという静と動の対比だけでなく、ミドルテンポの聴かせるトラックやスローテンポのバラード、胸に染み入るアコースティックまでをも表現する懐の深さは、彼らの成長のスピードが凄まじいものであることを実感させられる。

ヨーロッパ大陸、アメリカ大陸と度重なるツアーで鍛え上げられた彼らのライヴをこの日本で体験できる機会は非常に貴重なものだろう。ぜひ激ロックFES.の会場まで足を運んで彼らのライヴを生で体感してほしい。

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