DISC REVIEW
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"妖怪コア"を標榜する新感覚の国産メタルコアMergingMoonによる初の全国流通EP。ヘヴィなバンド・サウンドを基調にしながらも、キーボード、SEによる妖艶なサウンド、怪しげな雰囲気を作り出すコーラスがその上に覆いかぶさり、さらにその上から、時にアグレッシヴに、時に怪しく歌い上げるヴォーカル・ワークが縦横無尽に駆け巡り、一聴しただけでその特異な音楽性がすぐに伝わってくるだろう。決して面白おかしく妖怪をテーマにしているのではなく、悪魔をテーマにした音楽性を日本発に捉えなおして再解釈した結果、"妖怪コア"にたどり着いた本物。この特異性は、聴き手を狭める危険性すらはらみつつも、依存症になりかねない中毒性をも兼ね備えている。ようやく体制の整った彼らの今後に期待したくなる1枚。 米沢 彰
