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DISC REVIEW

The Path Of Totality

KORN

『The Path Of Totality』

Release Date : 2011-11-30
Label : ワーナーミュージック・ジャパン

前作『KORNⅢ Remember Who We Are』では初期2作でタッグを組んだRoss Robinsonを再びプロデューサーに迎え、原初の怒りを取り戻した......いや現代的解釈を行うことで初期2作のアグレッションを超えるという偉業を達成したKORN。その方向性を極めると誰もが思っていたが、彼らはその期待を大きく裏切り、今作ではまさかのダブステップへと急接近を果たした。7th『See You On The Other Side』~8th『Untitled』の頃には一時期、退廃美的でゴシックなエレクトロ・サウンドに近づいたこともあったが、今作のエレクトロ・サウンドの導入はその際とは全く異なるものである。電子音でありながら、とてつもなくヘヴィな音像を作り出すSkrillexやExcisionといった勢いのあるダブステップDJとコラボレートすることでKORNは新種のヘヴィ・サウンドを手に入れることに成功した。ちなみに今年5月に配信のみでリリースされたSkrillexとコラボレーションした「Get Up!」は15万ダウンロードを記録している。当初この「Get Up!」を含むEP作品をリリース予定だったというが、余りの相性の良さに急遽フル・アルバムとして作り直すことになったらしい。そうしてまさかの全曲コラボレーション楽曲で埋め尽くされたアルバムが完成した。KORNフリークの中には電子音に拒否感を持つ方もいるだろう。エレクトロ、ダブステップが好きな方にはKORNはちょっと......という方もいるだろう。そんな方たちにこそぜひ聴いてもらいたい衝撃作。ムラオカ